第百三十三話 レキシ・オワル。

第百三十三話 レキシ・オワル。


毎週日曜日は『じろうの道草』コラムの日。

さて今週は、いきなり飛び込んできた訃報についてどうしてもコラムに残しておきたい。
それではどうぞ。



「ファンタジー。」

漫画家 鳥山明が3月1日永眠した。
なんでもガジガジ食べてしまうがっちゃん。危ない文明が繁栄したら食べて消去するために人間界へ送り込まれた天使。大人になってから知ったキャラ設定。修行をすれば悟空みたいに強くなれると本気で思っていた少年時代。ちょくちょく登場する見たこともないカワイカッコいい乗りものや不思議な生き物たちに、擦り切れるぐらい読んだ漫画本。エンディングの『ロマンチックあげるよ』を聴くと忘れていたところを突かれる。ファンタジーの世界の礎であり、ボクの厨二病の原因でもあり、自己形成にものすごく影響を受けた神様のような人がいなくなってしまった。

第百五話『映画~SAND LAND』にも綴ったとおり、鳥山映画を観にいったばかり。先日開催されたファンタジア国際映画祭で審査員特別賞を受賞した。現代の漫画やアニメのみならず、クリエイティブにも多大なる痕跡を残す。ドラゴンクエストのキャラクターデザインも担当し、当時の子どもたちを虜にした。ドラゴンボールだけでなく、世界に向けた新たなプロジェクトに取り組んでいた矢先、本人も無念だろう。

手塚治虫に「かなわない。うますぎる。ボクの後継者!」と言わしめた鳥山明。こうして引き継ぎ引き継がれ、子どもたちの創造発想勇気友情を広げる。漫画がすべての時代から、多様性のある現代へ。楽しむバリエーションが多いゆえに価値観の幅も広いように思える。昔の人間よりいまの子たちのほうが頭も良いし、真面目だし、効率的だし、デジタルネイティブだし、いまの大人たちが学ばなければならないことをたくさん身につけている。とても良いことだけど、鳥山明が描いたファンタジーな世界を、シャレの利いたメッセージも絶やさず脈々と繋げていってほしいと願うばかり。

日本の宝がこの世を去った。
ひとつの歴史が終わった。



「まとめ。」

はぁー
居なくなるとわかる切なさ。無くなるとわかるありがたみ。
なにもできることはないけどただただ悲しい。

明治<チェルシー>販売終了の発表を受け惜しむ声が広がっているらしいが、これもまた歴史が終わる瞬間。こうやっていろんなものがアップデートされていくのだなと、しみじみ染みる世の移り変わり。

ともあれ、鳥山先生に哀悼の意を表します。
それではまた来週!

ボクの話

道草次郎 物書き
執筆活動を中心に、ディレクションからモノづくりなどにも取り組むマルチプレーヤー。
本サイト内『じろうの道草』で、コラムも担当する。
素性は如何に。
ミスター・アウル
この記事、如何かしら?
  • キュン (4)
  • WOW (3)
  • NEW (3)