第百二十七話 平日と休日。

第百二十七話 平日と休日。


1月の週末も今日が最後、もう終わる。

さて今週は、毎日のルーティーンの中で気づいたことの話をしてみようと思う。
それではどうぞ。



「なんで?」

ボクは毎日、ベランダでコーヒーを飲む。
聞こえはいいが、洗濯物に囲まれて動くことも許されない狭い場所でのひっそりタイム。そこでは季節の移り変わりを、草木の匂いの変化を感じることができる。陽光や空の色、雲のカタチまで、そんな類を楽しんでいる自分に驚く。

そんな中、どう考えても一緒なはずなのに『平日と休日』とでは何かが違う。目に映るものは昨日と大して変わるはずもないのに、明らかに空気感が違うのだ。毎朝この狭い場所で時間を過ごしていたら、どうしても違いを見つけたくなってくる。

まずは、休日という気分の高揚を排除してみる。そんな開放的な感情は、見えるものすべてを美化してしまいそうで、違いをわかりづらくしてしまう。ふたつ目は、車の排気ガス。平日は車が多いから見え方が違う、という正月あるあるを取っ払う。金曜日と土曜日のたった1日でそこまで違いが現れるとは思えない。3つ目は、学生などヒトが多い時間を避け、フラットで公平な環境で観察するということ。ほかにも勝手なルールはいくつかあるが、できるだけ視覚に惑わされず違いを探そうとしてみる。

結局のところ、急か急かした平日とは違い休日はのんびりした雰囲気ではあるものの、明確な答えを見つけることができない。強いていうなら、いつもより若干静かかもしれないという程度。とはいえ、こうやって疑問を持ってなぜなのかを探求する行為はとても楽しい。小さい子の”なんで?なんで?”攻撃のように、わからないことをわからないと素直でいられていることが、大変嬉しく喜ばしく思えたのだ。”なんで?”がなかったらきっとつまらないだろうし、ボクの根幹にあるものは<好奇心>なのだとハッキリとした答えを見つけることができた。

怪我の功名棚からぼた餅好きはものの上手なれ
飛行機はあんなに大きくて重いのに、なんで宙に浮くのかいまだに不思議で仕方がない。



「まとめ。」

朝のコーヒーという思わぬとこから<好奇心>という副産物を手に入れた。仕事や時間に追われていると<好奇心>は鳴りをひそめ、余裕がないと自らスルーしてしまう傾向にある。これが続くと、<好奇心>なんてただの面倒でややこしいものに変化してしまう。そうなりかけていた矢先の『平日と休日』の間違い探し。

忘れかけていたものを思い出させてくれた出来事。探しものが見つかったようで気分爽快。

お聞きします!
あなたの根幹にはなにがありますか?

それではまた来週!

ボクの話

道草次郎 物書き
執筆活動を中心に、ディレクションからモノづくりなどにも取り組むマルチプレーヤー。
本サイト内『じろうの道草』で、コラムも担当する。
素性は如何に。
ミスター・アウル
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