第三十話 ウマ娘がすごい!

第三十話 ウマ娘がすごい!


ゲームは、いつも側にあった。
個人経営されているような小さなゲームセンターなんかで、学生時代はよくたむろしていたものだ。今はソーシャルゲーム(以下、ソシャゲ)が時代の主役。

タイトルにもあるように、今週は気になるゲームについて話をしよう。



「ソシャゲ。」

パズドラ、モンスト、プロスピと、愛称で親しまれているソシャゲたち。
これらの年間売上は、それぞれざくっと500億円以上。過去1000億円を超えることもあるバケモノ級。いきなりお金の話で恐縮だが、ソシャゲの特徴でもある課金システムによって生み出された新たなゲームのビジネススタイル。

実際、課金している人は全体のおよそ10%程度で、ほとんどが無課金でゲームを楽しんでいる。この不思議なシステムを支えているのが、0.001%以下(ゲームによって変動)のガチ勢と言われるひと握りの人たち。月に数百万円~数千万円以上を平気で費やす。彼らのような人たちがいてくれるおかげで、質の高いゲームを無課金で楽しませてもらっている。そういう人たちがいなければ、コラボやイベントなども開催されず、じきにサービス終了のお知らせがくる。あまりにもクールだ。

普通で考えたら異常な話ではあるが、人の持つ承認欲求や自己肯定感といったところをソシャゲは的確に突いてくる。自分がどれだけ強くて優位なのか、どんなレアキャラを持っているのか、コラボキャラたちはすべてコンプしないと気が済まないなどなど、定期的に開催されるイベントに振り回される。自己満足なんてことは当の本人は重々承知。わかっちゃいるが、、、費やしたら費やしたほど確実に結果が出るし、心も刺激してくれる。とにかく楽しすぎてハマってしまうのだ。これは完全なエンターテイメントであり、ファンタジーの世界。そりゃ抜け出せない人も数多くいることだろう。

課金=ネガティブなイメージであるのは否めないが、ここから先は自己責任。安全で楽しいゲームライフをお楽しみください!

ってまだ本題にも入っていないのに、このまま終われそうだった。
ここからやっと<ウマ娘>の話ができる。



きっかけは1周年。」

最近、あちこちで目にする<ウマ娘>。
1周年ということで、テレビやネット、コンビニまでいろんなところでキャンペーンが開催されているご様子。存在自体は知ってはいたものの引っ掛かったきっかけは、ももクロの高城れにが中村倫也と吉田鋼太郎とやっているCM。珍しい組み合わせのキャスティングに、女の子のキャラクターが名馬トウカイテイオーに扮して競馬場を走っているアニメ映像。気にならないわけがない。早速、アプリをダウンロード。人気があるようだから、必ず魅力が隠されているはず。こういったものはつべこべ言わずやってみるのが鉄則。

こ、これはヤバイ。おもしろすぎる。
競馬ファンはもちろんのこと、アイドル、アニメ、声優ファンまで取り込んでしまういい意味で恐ろしいパッケージ。往年の競馬ファンからすれば、ずらりと並ぶスーパースターの名馬たちに懐かしさで思わず涙しそうになる。そこにアイドルとアニメを融合。異なる要素のてんこ盛り状態なのに、違和感を感じさせない<ウマ娘>という世界観。それもそのはず、2018年から放映されているテレビアニメ『ウマ娘 プリティーダービー』はゲームに落とし込むための原作であり、制作会社Cygames(サイゲームズ)のメディアミックスの巨大プロジェクトだったのである。アニメのストーリーは、実際の競馬の裏側を踏襲したリアルなもの。トウカイテイオーの3度の骨折なども、そのまま描かれている。

経緯を調べてみて、さらにわかったビジネスセンス。クリエイティブすぎでしょー、この仕掛け!



「ウマ娘。」

ゲームの内容は、育成シュミレーション。
トレーニングしてレースに出てスキルを獲得、レベルアップしてステータスを上げて進化させていく。「はいはい、よくある競馬ゲームね!」ってなるのだけれど、そのとおり。ただ違うのはここから。わざわざアイドルとアニメを融合させたのには意味がある。

競走馬にもそれぞれ特徴があるように、馬に扮した可愛いキャラクターたちにも一人一人(一匹一匹?)まるでアイドルグループのメンバーのように個性あふれるものになっている。どのキャラ推し談義になるのは間違いなし。衣装、髪型、性格まで、とにかく感情移入させられてしまう要素満載なのだ。<魅せる!ウイニングライブ>たるものは、勝者がセンターを獲得してライブが開催される。アニメ映像もゲームの域を超えている出来栄えで、視点を変えられるギミックまで搭載。楽曲にもかなりの力を入れているのは言わずもがな。育てたキャラたちはグループになって、全国のユーザーと対戦もできるしサークルも作れるネットゲームとしてのコミュニケーション要素も含まれる。

ここからはビジネス目線。
ゲームだけでなく、音源配信や限定ライブ、実写版なんかもやるだろうし、キャラクター商品とかでものすごい広がりを見込めるであろう。いやはやこれを手掛けるCygamesは、なんてすごいことをする会社だろうか。ボクが大学生だったら、第一志望で就職試験に受けにいっていたことだろう。いまからでも遅くはない。就職させてくれないかな~

説明したらキリがないので、詳しくは<ウマ娘>で。

App Storeダウンロードのリンクも貼っとくので、ちょっとでも気になったら是非どうぞ。
ウマ娘 プリティーダービー

最初の説明だけ耐えたら、あとはもうやめられない止まらない!



「まとめ。」

アンタは小学生か!
っていうぐらい『すごい!』の連発、こんな表現しかできない今回のボク。

それぐらい完成度が高くて引き込み要素が溢れまくっているこのゲーム。ボク自身もそんなに競馬が詳しいわけではないけど、なんとなく知っている馬ばかりだから抵抗感なく入り込める。上記にも述べたように、競馬ファンならさらにおもしろいのではないかと想像できる。アニメやアイドル好きからしたら、馬よりも陸上競技感覚、しかも学園モノだから楽しめること間違いなし。

きっとこういうモノって、もっともっとあるのに気づけてないだけな気がしてならない。

オススメあれば、教えて教えて!
こちらまでご一報くださいませ。


ボクの話

道草次郎 物書き
執筆活動を中心に、ディレクションからモノづくりなどにも取り組むマルチプレーヤー。
本サイト内『じろうの道草』で、コラムも担当する。
素性は如何に。
ミスター・アウル
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