【独り言】僕の48年のあらすじvol.14

【独り言】僕の48年のあらすじvol.14

えーとですね、世間様におかれましては『慣れ』は怖いと言いますけども全くその通りでございまして。

2003年秋冬の僕らといえば、もう、とっても普通に石垣島のジャングルで半裸の生活していたのでございます。朝起きて、子どもを起こし、火を起こす。朝日に感謝し、鳥さん、トカゲさん、おはようさん。

しかしですね、前回vol.13でお話ししましたように、ここでの生活は小さな虫により終末を迎えるのでございます。半裸生活は子ども達も然り。日に日に虫刺されが増えていきました。痒い。でも蚊ではない。小屋を出て地面に降りるとピョンピョンと黒い小さい点が足元に集まってくる、登ってくる。ノミです。もう、今書いてるだけで痒くなってきました。

未開のジャングルに人間が暮らし始めると、血を吸う虫たちが爆発的に増殖するのです。皮膚が薄く、知恵のない僕らはアマゾンやボルネオの先住民のようにはいかないのでございます。ハブの1匹2匹とは闘えますけども、目に見えないほどの虫の大軍にはお手上げです。参りました。そして一気に萎えたのでございます...

えーさて。
僕は今までの人生、常に欲しい物がありました。手に入れたいものが次々と。これを手に入れることができたらもう大満足。もう欲しいものは無い。と、言ってもつかの間。

その物の規模に応じた期間を空けて、また次が出てくるのでございます。車、バイク、耕運機、腕時計、楽器、壺、徳利にぐい呑み…もう、ショッピング大好き。

が、しかし今!!!
それが無いのです!!!

前回の大きな買い物から1年以上が経ちました。何というリアル充実でしょう。一生今のままで良いですし、いつ死んでも良いと思えます。思い残すことなど何ひとつございません。欲しい物が無いという状況を一言で言えば、きっとこれが「幸せ」なのではありませんか。追い求め続けては常に不足、今で十分となれば幸せ。

若い頃は簡単に満足してはいけませんけれども、50歳近くになり、「今、俺、幸せ❤︎」な領域に入れたことを心から嬉しく思います。

今回の独り言は以上でございます。

近藤 "ハバネロマン" 卓

1973年東京生まれ。 ターンムファーム合同会社代表。
『ハバネロ』を溺愛し、2005年より『Mellow Habanero』を製造販売。

Instagram @mellowhabanero
web site https://mellowhabanero.shop/
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