第二百五十八話 バスの世界

第二百五十八話 バスの世界


毎週日曜日は『じろうの道草』コラムの日

さて今回は、どれだけたっても慣れない話。

では今週もまいりましょうか



「どろどろ」

バスには独特な世界がある。
普段乗り慣れない人はもとより、バスに乗ることを久しく習慣にしていなかった自分にとっても、普段感じることのない空間に驚かされる。そこには人の持つ複雑な欲望や感情が顕著に現われ、否応なしに目にすることとなる。

電車に比べ、バスはより閉鎖的で人と人との距離が近い。ゆえに、良くも悪くも個々の感情を容易に汲み取れてしまう。敏感な筆者にはいつも戸惑ってしまうことがある。二人掛けに座っていると、なかなか隣に座ってくれないというジレンマ。いつ来るかいつ来るかと心の準備をしてるのに次から次へと他の席へ、混雑してても最後まで隣が埋まらないことまである。そこまで敬遠されるなにかがあるのだろうか、見た目が怪しいからか。。。軽く落ち込む。

二人掛けの話でいうと、ほかの一人席が空くと通路側に座っている人が瞬時にそちらに移動するというこの暗黙のルール。上記のこともあり、最初は自分の隣がどれだけ居心地悪くて不快だったのかと思わせられるが、これはなんてことない普通のことだったのだ。空いてる車内でポツンと二人掛けに、他人同士がずっと座っているのは確かに不自然であるのは理解できるけど、待ってましたと言わんばかりに空いた瞬間に移動できるメンタル強者。猛者たちがいっぱいだ。

荷物を二人席に置いて占領している人。残り少ない一人席を確保したいあまり、足が悪い老人の後ろを嫌な顔しながら急かす人。チャージ残高がなくて支払いに戸惑っているのを不快に思っている人の目、書き出したらキリがない。

まあこの小さな世界は、人間観察をするのにもってこい
たまにほっこり場面に遭遇できるのはありがたい


「まとめ。」

バスに乗らない人は、一生乗らないで終えられる
知らなくていいことってたくさんあって、人のどろっとした醜いところは極力触れたくもない
ただ接することで、自分はそうなりたくないという感情が芽生えるのもたしか

人のふり見て我がふり直せ
まさしくそんな諺を体現しているみたいだ

それではまた来週!

    ボクの話

    道草次郎 物書き
    執筆活動を中心に、ディレクションからモノづくりなどにも取り組むマルチプレーヤー。
    本サイト内『じろうの道草』で、コラムも担当する。
    素性は如何に。
    ミスター・アウル
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