第四十二話 さくらんぼの木

第四十二話 さくらんぼの木


天候も世間もモヤモヤしている昨今、みなさまどうお過ごしでしょうか。
あれ、曇っているのはボクだけか?
疑心暗鬼な気持ちを拭えぬままに、今週もワンマンコラムのはじまりはじまり。

今回は、先日訪れた山梨県の南アルプスの果樹園でのお話。
それではどうぞ。



「〇〇狩り。」

遠出したとき目にする『〇〇狩り』と書かれたのぼり旗。
いつか『〇〇狩り』をしてみたいと、ずっと心の奥底にある密かな願望。
この〇〇に入るもので真っ先に浮かんできたのが<いちご>狩り。<きのこ><潮干>狩りっていうのもあるけど、果物あたりがしっくりくるのではなかろうか。

副主宰関係で果樹園をされている方がいるということで、先日お会いする機会をいただいた。中央道で約2時間。いつもはゴルフなど遊びの遠出だけど、今回は果実園を体験するというのが目的。この時点で『〇〇狩り』はなんなのか、ふたりともわかっていない。

きっとサムネのイラストでバレてはいるはずだが。



「さくらんぼ。」

答えは、高級果物<さくらんぼ>。
『幸福の果実』『天国の果実』などとも呼ばれる<さくらんぼ>。

さくらんぼの木を見たこと自体、もしかしたら初めてかもしれない。話を聞くと、ベテランの人でも1本の木になる実をすべて取るのにまる1日かかる重労働。食べ放題の<さくらんぼ狩り>と果樹園農家では、同じことをするのでもわけが違う。そんなことを思いながら、まかされた1本の木と格闘することになる。

こういうことは、楽しんだモノ勝ち。ひとつひとつ丁寧に、さくらんぼの実を狩り続ける。ひとつたりとも見逃さないよう完全クリアを目指す、気分はロールプレイングゲーム状態。もしくは時代は世紀末、ひとたび通ったら雑草1本残らない北斗の拳に出てくる悪者集団のように。そんなこんなで、炎天下の中あっという間の数時間。休憩もせず無我夢中になることなんて、そうそうあるもんじゃない幸せタイム。



「ビバ山梨。」

のどかな場所に、人で溢れかえる「道の駅」農産物直売所。
外には大行列で、どれだけ待ったら入ることができるのか。ただこちらは、今日に限ってはお客ではない。さくらんぼを納品する業者サイドの関係者気取り。採れたての新鮮な果物や野菜が並んではいるものの、破格の値段に飛ぶように売れに売れ、需要と供給のバランスが崩れるほどの大盛況。この場所を東京にそのまま持っていけないか、実現可能か真剣に考える。

貴重な経験をさせていただいた2日間。帰り際に、たくさんのさくらんぼと、衝撃的かつ感動するほど旨いさくらんぼのジャム(コンフィ)をおみやげにいただいた。これはいつか商品化して、皆さんに届く日もあるのではないかと計画中であることだけお伝えしておこう。

名物ほうとうを食べ、お腹いっぱいで家路に着くおじさんふたり旅であった。



「まとめ。」

あんなにも手間も時間もかけて収穫されているのだと、さくらんぼに限らず、農産物のありがたさを実感。翌日いろんなところが筋肉痛になっていたぐらいだから、普段いかにぬるい生活をしているのかを思い知らされる。

日本の食料自給率は、カロリーベースで37%(2020年度)。1965年の73%から右肩下がりに下がりまくっている。先進国の中でも50%を切るのは日本ぐらい。カナダ(266%)に続き、オーストラリア(200%)、アメリカ(132%)、フランスですら(125%)もあるっていうんだから、高齢化問題含め、日本はいろんな問題を抱えているのだなと山梨に行った余波がボクの中で膨らんだ。それと学生時代にもっと勉強しとくんだったと、ちょっとした嘆きも加えておこう。

GOBでもなにかできることがないか、模索していくきっかけをいただいた。
まあ、考えすぎず一緒にがんばっていきましょうや!

ボクの話

道草次郎 物書き
執筆活動を中心に、ディレクションからモノづくりなどにも取り組むマルチプレーヤー。
本サイト内『じろうの道草』で、コラムも担当する。
素性は如何に。
ミスター・アウル
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