第二十七話 どうしても気になる、ラーメンの話。
しょうゆ、塩、味噌、豚骨。
家系、二郎系、大勝軒系に青葉系。
この国民食は進化に進化を遂げて、世界を席巻しているラーメンの世界。車、アニメに次いで、世界に誇れる日本の産業と言っても過言ではない。
そんなラーメンではあるが、昔からどうしても気になることがあり、今回のお題にさせていただこう。ちょっとだけ「ボクとラーメン」を綴りつつ、珍しくココだけは譲れないとするラーメン話。
では、ずるずる。
「ボクとラーメン。」
ラーメンが特別好きというわけではない。
言い換えると、特別ではなくあたりまえに好きと言ったらいいか、それだけ身近で昔から馴染みの深い存在ということ。昨今進化したラーメンに感動を覚えるけど、小さいころからの名残か昔ながらの中華そばはすでに殿堂入り。もはや王道の中華そばを探すほうが難しい。
免許を取ったぐらいになると、車に友達たくさん乗せて夜中のラーメン名店めぐり。クラブ帰りのラーメンとかも考えると、遊びの延長にいつもラーメンがあった。いまでは、GOB副主宰が博士まではいかなくとも助教授ぐらいのラーメン好きということもあり、ボクの好みに合わせて美味しいところに連れて行ってくれる。
そういえば、昔から観ていたラーメンYouTubeチャンネル『SUSURU TV.』は登録者数100万人も超え、いまではSUSURUくんもTVやメディアで大活躍。まだ5万人もいかないころから観てたからとても感慨深い。きっとこんな感情なのだろうなと、勝手にジャニーズやアイドルオタクの気持ちになってみる。
コンビニのカップ麺。行ったことのあるお店や気になるコラボものがあるとどうしても買ってしまう。ほどほどなのはわかっちゃいるけど、検証欲をつつかれる。
「ボクとラーメン。」でパッと思いついたことはこんなところか。
「ココだけは譲れない。」
そんなこんなで、やっと本題に。
仕事はさておき普段の生活においては、ボクはあまりこだわりがない。好みはあれど、これじゃなきゃダメとかを極力無くそうと心がけている。以前のコラムにも書いてあるように、変にフィルターをかけてモノゴトを見ると、それぞれの良さに気づけなくなる気がするからだ。
なのにだ!
ラーメンに関して、どうしても譲れないことがひとつだけある。理由も、店主の思いも、世間の意見も、いろんなことを踏まえた上でもやっぱり気になって仕方がないこと。それが<スープの温度問題>。お察しのいい人ならおわかりか、ずばり「ぬるい」のだ。
先日、一気飲みできそうなぐらいぬるいラーメンが出てきて、無意識に表情に出てしまったのだろう。店員さんが「どうかしましたか?」と声をかけてきたので、その旨話をすると作り直してくれた。。。けど、まったく変わらず。話を聞いたら、この温度がお店のオペレーションのひとつで熱くすることができないとのことだった。
温度云々より、声をかけられるぐらい表情に出てしまっていたことに恥ずかしさを感じた。
「お願い。」
人が一番味を感じられる、ラーメンスープの適温が65℃強とされているらしい。
紅茶やコーヒーはドリップの温度、飲むときの温度など、種類や入れ方でしっかり設定されている印象。ラーメンも味によってだけど、きっといろんな研究がされてのこの温度なのだろう。だけども「ぬるい!」「ぬるすぎる!」。。。もちろんすべてのお店がそうではないけど、かなりの確率でぬるいラーメンが出てくるのだ。
よく考えると、一番美味しいとするこの温度でラーメンを提供したら、食べている間どんどん不味くなっていくしかなくて。「最初、旨けりゃいいんすか~!?」と、心で訴え続けながら食べているんす。これはボクだけの叫びかと調べてみたら、思いのほか多くの同胞たちがいるではないか。
何でもかんでも熱くすればいいもんじゃないっていうご意見、ごもっともだとは思うのだけど、ボクは誰がなんと言おうが、『ラーメンのスープは熱々でお願いします!』と声を大にして言いたい。
キンキンに冷えたビールと同じぐらいに。
「まとめ。」
たわいのない話。だけども無視はできない。
猫舌の人や熱いのが苦手の人もいることだし、共感してほしいわけではない。ただどうしても口に出して伝えたかったことなのだ。すべてのことに言えるのだが、全員が納得するものなんてあり得ない。わかる。美味しく食べてもらいたい作り手の気持ちも重々受け取っているつもり。
なのに、こんなにも気持ちまで熱く懇願しているボクがいる。
ラーメン恐るべし。