第二百二話 ナットク

第二百二話 ナットク


毎週日曜日は『じろうの道草』コラムの日。

今回は、ずっと不思議だったことが解明された話。

それではどうぞ。



「おしゃべり。」

床屋から美容室に行き始めたのはいつからだろうか。
小学生時代は、赤と青のクルクル回る昔ながらの床屋で髪を切る。中学に入ると、ちょっと背伸びをして美容室に勇気を振り絞り訪れたことを思い出す。のちに、木村拓哉のドラマで拍車が掛かり世の中は美容室ブーム。カリスマ美容師が続々と登場。表参道にはオシャレな美容室が溢れ、完全にブランド化されていた。

そんなこととは裏腹に、昔ながらの美容院や床屋さんはどうしてやっていけるのかずっと不思議でならなかった。ほかにも不可解なのは”ブティック”。目に見えるトレンドとはまったく違う独自の路線で、セレクトされた服が月にどれだけ売れるものなのか。ずっと謎だったことが最近やっと理解できたのだ。

結論からいうと「社会は若者だけでできてるわけではない」という当たり前のことがようやくわかった。ヒトは歳相応に生きていくもので、美容院やブティックなどは、いわばおしゃべりをしにいく場所でもあるのだ。慣れた場所で気の知れたお店の人と、気取ることなくいろんな話ができるいわゆるコミュニケーションの場。流行っている店に行ったことで満足感を得るような、そんな浅はかなものではない。スーパーで買い物をするぐらいに、生活スタイルに組み込まれているのだ。

こういうお店は貴重だし、常連さんからしたら不可欠になるぐらい必要とされている。これだけ求められて、答えることができるってどれだけ価値のあることか、わかってしまえばこっちのもの。

さて、なにをやりますかな



「まとめ。」

昭和のカルチャーを見直してくれるのであれば、こういう人と人との距離感や内面的な側面もフューチャーしてみたら興味深いのではないだろうか。

歳を重ねると価値観が変わってくる。その変化に素直に従ってみるのも案外楽しく思えてしまう。今までの経験偏見、自分のルールを一度壊してみてはいかがでしょうか。

なにかが変わってくるかもしれませんぜ
それではまた来週!

ボクの話

道草次郎 物書き
執筆活動を中心に、ディレクションからモノづくりなどにも取り組むマルチプレーヤー。
本サイト内『じろうの道草』で、コラムも担当する。
素性は如何に。
ミスター・アウル
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