第二百三話 ヘイオンさん

第二百三話 ヘイオンさん


毎週日曜日は『じろうの道草』コラムの日。

今回は、『平穏』について綴ってみよう。

それではどうぞ。



「幸せメーター。」

普通に生活を送れることって、なんて幸せなんだろう
風邪をひいたときや歯痛などで苦しいとき、必ずと言っていいほど思うこと。トラブルを抱え悩み事に苛まれているときなども同様に、「平穏な日々」がどれだけ幸せなことかを再認識することができる。

この「平穏な日々」も、健康な身体に戻ったりトラブルが解決してしまったら、残念なことに「淡々と過ごす日々」に降格、なんなら不満を抱える「つまらない日々」にまで姿を変える。同じ日々なのに、なんと人の考えというものはわがままで幅が広いことだろう。「平穏な日々」さんからしたらとんでもなく迷惑な話で、相手のコンディションによって上げられたり下げられたり、どう対応していいものやら困ってしまう。

3年B組金八先生』の主題歌『贈る言葉』の歌詞に忘れられないフレーズがある。
人は悲しみが多いほど、人には優しくできるのだから~♪
まさに今回の話題にもあてはまる言葉で、苦しみが大きければ大きいほど「平穏な日々」さんに対して優しくできる。逆を言うと、苦しみがないとなかなか気づきずらい幸せメーター

そりゃ刺激的なほうがわかりやすいけど、刺激もずっと続くとあきまっせ



「まとめ。」

若い時分、「平穏な日々」などにまったく興味がなかった。
輝く希望明るい未来、まるで選挙のキャッチコピーのような、見えないなにかに追われ続けていた気がする。むしろ「平穏な日々」は悪で、止まってはいけないという衝動が自分の中でずっと空回りしていた。

そんな時代も通り過ぎ、いまでは平穏がどれだけ幸せなことか。
あたりまえのことをあたりまえと思わないようになると、ひとつひとつと向き合えるようになる。どんな小さなことからも発見があって、案外、楽しさはあちこちに散らばってるということに気づく。

20代の頃、そんなようなことをやけに達観していた後輩から教えられた記憶がある。
やっとわかってきましたぜ、ハイコー

それではまた来週!

ボクの話

道草次郎 物書き
執筆活動を中心に、ディレクションからモノづくりなどにも取り組むマルチプレーヤー。
本サイト内『じろうの道草』で、コラムも担当する。
素性は如何に。
ミスター・アウル
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