第百七話 王道の王道

第百七話 王道の王道


入道雲からうろこ雲へ。
鈴虫なんかも鳴いたりして、やっと秋の気配を感じられるようになってきた。

さて今回は、先日初めて食べたお弁当の話。
それではどうぞ。



「王道の王道。」

わたくし『駅弁』が大好きだ。
新幹線に乗るときはもちろん、週末わざわざ駅構内にある駅弁ショップに買いに行くほど。肉に魚介に山菜にとバラエティー溢れるご当地の駅弁が一堂に集まる。当初は食べたことないお弁当や売上NO.1のもの、パッケージ買い、定番の釜飯やいかめしなど、その日の気分でいろいろチョイス。ただ頻度で考えると、どうしても崎陽軒のシュウマイ弁当(正式名称ーシウマイ弁当)を選んでしまう。定番でありまさに王道。あのモチモチしたご飯に5個のシュウマイ。添えられたタケノコや昆布と生姜の箸休めもリピート心をくすぐる要因。

お弁当の定番といったら”のり弁”。では王道といったら、そう”幕の内弁当”ではないだろうか。話が長くなったが、駅弁の王道”崎陽軒”の、王道の”幕の内弁当”がとんでもなく旨い!ということをぜひお伝えしたかった。

幕の内弁当”といったら、俵型のご飯に肉や魚、煮物などおかずがいろいろ入っているのが特徴。言い換えればおもしろ味のないお弁当を想像しないだろうか。どれが旨いというわけでなく、全体的にほどほどでなんとなく食べ終えてしまうイメージ。がしかし、崎陽軒の”幕の内弁当”は、一味も二味も想像を超えてくる。

お馴染みのシュウマイ3つに、唐揚げ、かまぼこ、たけのこ煮。ここまではいつものシウマイ弁当。そこにエビフライにとんかつ、煮物、香の物、そこに絶品の赤魚の照り焼きも加わる。味噌漬けかと思うほど少し甘めで芳醇な香りのする赤魚。エビフライもトンカツもしっかりご飯のおかずになり、煮物もそれぞれが大きく素材の味がしっかりする。しば漬けや菜の花の香の物までとにかくバランスが良くて、すべてのおかずに隙がない。ひとつひとつが旨すぎてご飯が足りなくなってしまうほどだ。

高級なお弁当にも引けを取らない、また食べたくなる余韻の残し具合。筆者含めシウマイ弁当ファンも納得の仕上がりに、さすが崎陽軒の”幕の内弁当”だと思わせてくれる。まさしく王道の王道をぜひ一度ご賞味くだされ。

もしかしたら次回、崎陽軒に行って注文するのはこの”幕の内弁当”かもしれない。



「まとめ。」

あの崎陽軒の”幕の内弁当”が美味しくないワケがない。むしろイマイチだったらシウマイ弁当にも傷がつくというもの。

じろうの道草 第百六話 注文の妙』でも綴ったとおり、たまには違うモノに挑戦してみると思わぬ発見がある。にしても驚きの旨さ。なかなか文章では伝えきれないのが歯がゆいのだが、必ず満足しますゆえ本当に試していただきたいお弁当。

食べ終わった後の満足感に答えがあります!
それではまた来週!

ボクの話

道草次郎 物書き
執筆活動を中心に、ディレクションからモノづくりなどにも取り組むマルチプレーヤー。
本サイト内『じろうの道草』で、コラムも担当する。
素性は如何に。
ミスター・アウル
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