【ハバネロマンの独り言】vol.32
はい、2週間ぶりのハバネロマンです。
ハバネロマンなのですが、終業後はラーメンマンになってまいりました。その件につきましては後半でお伝えいたします。
「僕は新品よりも、古くて味が出たものが好き」というようなことを以前書いた気がしますが、例えば犬の散歩中に錆び錆びのワッシャーなどが落ちていると、脳が宝物と感知してしまい、大切にポッケにしまいお持ち帰り致します。
石や枝もよく拾います。
見向きもされない僕の宝物。
メルカリで売れるでしょうか...
そんな僕のような物好きが、その性癖を全開に堂々と探求するのが骨董の世界でございます。その世界を初めて知った時、長年のマイノリティー感が肯定され、なんだか世界に優しくされた気がしました。仲間が居る!と。それどころかとても認知され崇敬された世界が広がっていたのです。
錆びを愛で、陶器ではヒビ、カケのことをそれぞれ「ニュウ」「ホツ」と親しみ、経年劣化によりポツポツと滲み出た浸み跡を「雨漏り」と尊び、完璧美麗な品より風格が有り良しとされます。
そして「うぶ」と言えば「うぶ出し」の事で、世間に初めてお披露目する蔵出しの逸品でございますが、僕もまあ、過去の記憶があっさりと飛びやすく、その為だいたいいつも新鮮、アラフィフながら蔵出しな「うぶ」なんでございます。
自己世界観的好みを申しますと、見渡す限り続くなだらかな丘、靡く草原、お花畑。遠くで犬たちが遊んでいる。(再生速度は0.75)そこへ白いクロスのかかったテーブルを運び出し、アールグレイを淹れ、花と紅茶とビスケットの香りに包まれながら読書をする。時折カップを口に運び、カタっと小さな可愛い音をたてソーサーへ置き直す。対峙する丘に建造した巨壁サウンドシステムから轟くワルツが、春霞を揺らし、強まり弱まり風に乗り飛んでくる。
曲は「人生のメリーゴーランド by 久石譲」
天国でしょうか。そんなうぶな優しさが好きです。
漂着したような文脈でございますが、独り言でございますから。
えーーさて。
ラーメンマンと申しましても麺屋巡りに繰り出すのではありません、一から作りたいという欲求です。
僕のDIY魂が、南の島のジャングル開拓や会社作りから形を変え、一杯のラーメンに向かっているのです。すでに自分の中に在る自分の好きな味を再現し、また超えて、自分を感動させたいのです。
じっくりと鶏スープを取り、鶏油を工夫し、タレを作り、粉を比較し麺を打ち熟成させ、昆布に削り節に煮玉子。
無限の研究沼にはまり込み、鶏肉専門店の大将とも仲良くなってまいりました。
そして昨日、素敵な屋号も思い付きまして。
妄想麺屋、楽しい作業でございます。
思えば、Mellow Habaneroの時もそのように「ごっこ」から始まったのでございます...
次回の更新は7月13日になりますー