第五十六話 ダイソー恐るべし

第五十六話 ダイソー恐るべし


鈴虫の鳴く声やコンビニやスーパーに並ぶ商材からも、すっかり秋らしさが感じられるこの頃。
いかがお過ごしでしょうか?

そんな気持ちの良い気候に誘われ、先日渋谷を歩いたときの話をしてみようと思う。
久しぶりに行った渋谷は、驚きばかりだったという話。

それではどうぞ。



「渋谷。」

先日、東急ハンズに歩いていった。
恵比寿の事務所からは、だいたい徒歩で20分。ウォーキング感覚で渋谷の街を徘徊する。

渋谷センター街の<カメラのさくらや>。なくなって12年も経っていた。。。20代のとき働いていたPARCOクアトロ店がブックオフになったまでは知っていたが、今は<GU>に。それとやけに目についたのが、渋谷のど真ん中なのにテナント募集の看板ばかり。再開発の渋谷は、どでかい商業施設ばかりができあがって、路面店に活気がない。あの渋谷が、、、こんなことに。。。

これから渋谷がどうなるか、こっそり横目で見ていこうと思う。



「ダイソー。」

渋谷駅井の頭線の改札近く、マークシティーのガード下に<ダイソー>がある。
以前はアパレルや小物雑貨などのお店がたくさん集まった施設であったが、ちょっと奥まった場所ということもあり、いつも閑散としていた記憶が残る。ところがである。<ダイソー>になった現在では人で溢れかえり、店内は陸上競技場の練習トラックのように100mはゆうにあるほど、はるか向こうまで永遠に続く。

とにかくデカい。
にも関わらず、棚には所狭しとあらゆる生活用品から便利グッズまで、ほとんどの商品が100円で揃ってしまう。昔の100円ショップとは比べものにならないほど、クオリティーが高いということにも驚きだ。

こちらもビックリ案件。調べたところによると、
国内だけでも3790店舗 
海外27カ国 2281店舗 
全6071店舗で、売上5493億円(2022年2月現在)

100円ショップで毎日15億円の売り上げって、どれだけ売れてんすか~



「Standard Products。」

巨大な店舗の一角に、『Standard Products』というコーナーを見つけた。
ダイソーの中では異色で、まるでオシャレな雑貨屋さん。コンセプトは「ちょっといいのが、ずっといい」。脱・大量生産、大量消費を掲げ、飽きのこないデザイン商品が並ぶ。こちらは300円の商品が多く、高くても1000円までの展開。サスティナブルの取り組みにも積極的で、国産へのこだわりもすごいらしい。

まず目についたのが、タオル。
高級タオルの代名詞、<今治タオル>が500円。

次に、化粧筆。
世界のトップメイクアップアーティストも数多く使用する、広島県熊野町の伝統工芸品でもあり、良質で高級な<熊野筆>。1本5000円なんてあたりまえ、数十万円するものまである<熊野筆>が、小さいもので700円、大きいもので1000円。

最後に、スプーンやフォーク。
金属加工製品といって、真っ先に浮かぶのが新潟県燕市。職人たちによって作られた<燕産カテラリー>が数百円で買えてしまう。

<今治市><熊野町><燕市>といったら、もはやブランド化されるほどの製造産地。日本の製造を支えてきた世界に誇る職人たちの技術。そんな商品が、この値段で店頭に並んでいること自体が信じられない。

何度も言わせていただくが、この『Standard Products』はとにかくデザイン性が高く、無印良品にも匹敵する可能性を秘めるブランド。まだ「渋谷マークシティー店」と「新宿アルタ店」にしか入っていないから、近くを訪れた際はぜひ立ち寄ってほしい。



「まとめ。」

今さらではあるが、ダイソーの商品数とその価格、品質に、まったく驚きの連続だ。
さらにこの『Standard Products』のような、時代にあった誰しもが納得するモノまで取り揃えたとあっては、製造業は「まいった。」と言わざる得ない。だって、この価格でこんな質の高い商品作れないもん!

アメリカ最大のスーパーマーケットチェーン<ウォールマート>が、日本市場に馴染めず撤退した要因も、日本人ならではの質へのこだわりと価格意識からくるものではないかと予想される。そう考えると、<ダイソー>は世界的になんら遜色ない、いや、むしろ誇れる企業であり、<ウォールマート>を超えることができるのではないか。いちファン目線であり、そうなったらいいなという願望。

そんなことを思わされた、渋谷散策であった。

ボクの話

道草次郎 物書き
執筆活動を中心に、ディレクションからモノづくりなどにも取り組むマルチプレーヤー。
本サイト内『じろうの道草』で、コラムも担当する。
素性は如何に。
ミスター・アウル
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