マルク・デュレ/Marc F. Duret
ボクのヒト
#011
『僕は、彼が本当に好きだった。』

マルク・デュレ/Marc F. Duret

Q. 年齢
64歳
Q. 職業
俳優
Q. 必需品
『メガネ』
僕の最初の役のために、初めて買ったメガネなんだ。リスボンヌでね。
学校の先生の役で、ちょっと愉快で変わり者的な……フランスとポルトガルの合作の映画だったな。僕がコンセルヴァトワールを卒業した直後のことだ。

どんな大人になりたい?

子供のころに抱いた素直な内面、楽しさや苦しみも。。。
忘れずに抱き続けるような大人。

もし魔法が使えたらどうする?

僕の祖父、フランチェスコ・テチを蘇らせるよ。
ブルターニュ出身の父からは厳格さと同時に、ユーモアを学んだ。イタリア人の祖父フランチェスコからは、コミカルな性格をしっかり受け継いだんだ。彼とずっと一緒であるために、イニシャルにフランチェスコの<F>を付け加えたんだ。Marc F. Duretとね。僕は、彼が本当に好きだった。

タイムスリップできるなら、どの時代へ、何をする?

いま準備している舞台のために、アンリ・キャトル王の時代に行きたいね。
ADAMI賞を獲得した脚本家、エドガー・オッペンハイマーの演劇なんだよ。その舞台で、僕は王様アンリ・キャトルを演じる。フランスのブルボン朝最初の王様で、エプクロス主義者(快楽主義)なのは僕も同じ。孫のルイ14世と共に、最も愛された王のひとりだったんだよ。
この夏に南仏のレ・ボー・ド・プロヴァンスにて、その後パリにて舞台に立つ予定だけれども、このご時世だからね。無事に舞台の幕があくことを願うばかりさ。

あなたにとって女性ってどんな存在?

僕たちをこの世に生み出してくれた、美しくもあり大切な存在。

マルク・デュレ

マルク・デュレ

マルク・デュレ

マルク・デュレ

最近、感動した出来事は?

娘が話す英語を聞くことと、息子の声変わりだな~。
19歳のマティアスはニューカレドニアから戻ってきたばかりで、映画のために英語の脚本の書き方を勉強中。でもこれから徴兵制のために1年間南仏に行く。彼は勇気があり、おじいちゃん、ひいおじいちゃんのフランチェスコのユーモアを伝授しているんだよ。
14歳の娘ティアは完璧なバイリンガル。さらに日本が大好きで、漫画の大ファンなんだよね。自分でも描いているみたいだ。

休日の過ごし方?

最後の瞬間に決まるかな。
電車に乗り込むのも、飛行機に乗るのも、ぎりぎりってところだな。

いまの悩みは?

小さな子どもや10代の子たちの対コロナワクチンだな。

自分の中の強みって何?

適応性。

マルク・デュレ

マルク・デュレ

マルク・デュレ

マルク・デュレ

好きな言葉は?

「Peace・平和」

好きな映画は?

『ワンス・アポン・ア・タイム』さ。
僕の母のようなセルジオ・レオーネ監督(あえて母と表現)による映画で、ニューヨークマフィアをテーマに、イタリア人とヨーロッパ人の移民の適応性を物語っているんだ。当時、アメリカに移住した家族がいて、僕自身アメリカとフランスの国籍を持っている。なぜかというと、アメリカとフランスの奨学制度のおかげで、ニューヨークで映画と演劇の研究ができるんだ。そのような歴史から、この映画への思い入れは強いんだ。

あなたの一曲は?

いまピアノで作っている自作の曲かな。
ピアノがあれば、自分の舞台上でも演奏するよ。初めて作ったシャンソンは『Snap me up』。

100万円もらえたら何に使う?

次の短編映画『CO 19 SOCIETY』の制作に使うよ。
コロナ、ワクチン、バリアジェスチャー、自粛期間、注射、ヒドロキシクロロキン、スペイン風邪、石酸化炭素および変異体。。。これら自体が擬人化して、彼らの間でのやりとりする辛甘のコメディなんだ。

最後の晩餐に何食べる?

<スパゲティ・ボロネーゼ>と<クスクス>だな。

あなたの誇れることはなに?

子どもたち。

あなたが思う、GOB(Good Old Boy)とは?

齢を感じさせない男。

マルク・デュレ

マルク・デュレ

マルク・デュレ

マルク・デュレ


マルク・デュレ/Marc F.  Duret
https://www.marcduret.com
instagram : @marc_francesco_duret

編集後記

海の男たちを描く『グランブルー』でジャン・レノ演じるエンゾの弟分役ロベルトを演じたマルク。リュック・ベッ ソンの映画は常連であり、ジャン・レノとは仲良しで一緒に旅行をするとか。コート・ダジュールのニース出身。

イタリア人とフランス人の血を分けていることもあり、天然の明るさ、ユーモア、人を愛する気持ちがたっぷり。その性格ゆえに、自ら演出する舞台の出演者からの信頼も厚く、誰からも愛されるキャラが魅力だ。フランスの俳優といえば実力がものを言い、コンセルヴァトワール(国立の芸大)出身者でないと認められなかった。ルイ・ジュベ、ジャン=ルイ・バローなど崇拝する俳優たちがいた時代・・・舞台、踊り、シナリオ、詩がいかに素晴らしかったかを語る。今回、彼が演じることを学んだコンセルヴァトワールを撮影場所として指定され、行ってみる。『ここは昔と変わらない。』でも映画や舞台は時代と共に変わってきている。時代に応じるも、時にはサムライ魂が必要だろう。『だから、今日、初心に戻り、コンセルヴァトワールに来てみたかったんだ・・・。』舞台で練習中の生徒たちを遠くから見守る彼に気づき、挨拶をする。彼の演劇に対する純粋な気持ちは、世代を超えても通じ合うものがある。そこには子ども心に抱いた気持ちを、今も秘めているからだろう。
ミスター・アウル

パリのヒト

撮影:吉田タイスケ
写真家、フランス在住。ライフスタイルを中心に、主にエディトリアル 分野で活動中。
犬猫と現代アートが好き。著書に吉田パンダ名義で「いぬパリ」 (CCC メディアハウス)。 長年住んだパリを離れ、三年前からノルマンディー地方で田舎暮らしを始めている。
趣味はキャンプとピアノ。愛車はフォルクスワーゲンT3ヴァナゴン1986。


編集:横島朋子
パリ在住ジャーナリスト&コーディネーター
ガイドブック、ファッション雑誌、タレント本、TVなど多岐に渡り活動。

Instagram
@tomokoyokoshima
@presse_parisienne
ミスター・アウル
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ボクのヒト

																		  歳を重ねないと、出せない格好良さがある。
																		  シブさ、洒落っけ、奥深さ。
																		  まるで珈琲のようだけど、どう生きてきたかをあらわす無二の表情。
																		 『ボクのヒト』は、人生の物語りなのである!