トニー・オケイン /  Tony O'Kane
ボクのヒト
#022
『家族を守ることのできる父親こそが "Good Old Boy" 。。』

トニー・オケイン /
Tony O'Kane

Q. 年齢
68歳
Q. 職業
大工
DIYショップオーナー
Q. 必需品
白衣
店にでる時は、いつも白衣とキャスケット。
制服のような物で、気が引き締まるんだよ。

どんな大人になりたい?

何年先でもずっと働き続けていられさえいればいい。
15歳からインターンシップに出て以降、一日15時間就業が普通の生活をしているから、もう仕事が人生そのものなんだ。

もし魔法が使えたらどうする?

年齢を重ねても身体が頭について来れるようになる "魔法"。

タイムスリップできるなら、どの時代へ、何をする?

両親が生きていた頃に戻って父親と母親に今の自分の姿を見せたいな。
両親はすごく厳しくて見上げる存在だったから、当時は腹を割って話せるようなことはなかったんだよ。

あなたにとって女性ってどんな存在?

女性がいなければこの世を渡っていけないよね。
自分だって妻の支えがなければ今はなかったと思う。

最近、感動した出来事は?

最近ガンを克服したこと!

休日の過ごし方?

休日なんていらないよ。
常に仕事をしていたいんだ。
一生でたった一度だけ仕事を休んだ日があるけど、、
その日は妻に強要されて渋々休んだんだ。

いまの悩みは?

社会情勢。
住みづらい世の中になってきたと思うよ。

自分の中の強みって何?

手先が器用なうえ、デザインも得意。
何がどこにあるのか全て頭の中で把握できる能力もあるから、家族から気持ち悪がられることも(笑)

好きな言葉は?

《This is it!=これで決まりだ!》
仕事完了の時に使うキャッチフレーズ。

好きな映画は?

『大脱走 (1963年)』『ミニミニ大作戦 (1969年)』
ボク世代のイギリス・クラシック映画。

あなたの一曲は?

The Poguesの『Dirty Old Town』
アイリッシュの血を引いているから馴染みがあるのと、良い酒呑みソングでもあるんだ。

100万円もらえたら何に使う?

そんな大金使えないなぁ。
誰かにあげてしまうしかないね!

最後の晩餐に何食べる?

家族と食べるローストディナー。
イギリスの団欒のお決まりメニュー!

あなたの誇れることはなに?

そりゃあ、子供達のことだね。
娘と息子二人ずついるんだけど、全員俺と一緒にこの店のきりもりをしてくれているんだ。頼りになるよ。

あなたが思う、GOB(Good Old Boy)とは?

家族を守ることのできる父親こそが "Good Old Boy" さ!

編集後記

トレンディなイースト・ロンドンの好立地にある『KTS The Corner』
その愛らしい看板と、白衣×ツイードのキャスケットを粋に着こなしているオーナー《トニーさん》の佇まいが目印のハードウェアショップ。

1973年に起業して以降、地元の人に愛されつづけ~今年で50周年を迎えようとしている家族経営の小さなお店では、DIY用品やビスポークの木工デザインなど便利な品と家周りのサービスを提供している。
 
現在のイースト地区といえば、お洒落な若者が集まる流行の発信地というイメージが強いのだが、1990年代以前はまるで風情が違い、当時は労働階級や移民のみが居住し小さな商店が立ち並ぶ、東京でいう下町のようなエリアであった。

そんな、昔ながらのイースト・ロンドン地で働くトニーさんは、このあたりでは昔から《コーナーのお店の人》という愛称で呼ばれているちょっとした有名人。木工の看板のデザインも全てトニーさんん自身が手がけたもので、渋く気難しそうな見た目とは正反対の、コミカルで可愛らしいものばかり。
 
"仕事一筋で休みはいらない!" というトニーさんのもう一つの生きがいは『家族』
4人いる息子も娘も、全員お店の経営に関わっていて、取材の日もチームワークで全員お店の切り盛りをしている様子から、《家族の仲の良さ》がひしひしと伝わってくる。

ロンドンの粋なグッドオールドボーイにとっては、自ら築き上げた仕事場で家族と過ごせるということが、一番の幸せなのだ。
ミスター・アウル イメージ

ロンドンのヒト

撮影・編集:柳田愛子
ロンドン在住フォトグラファー&ジャーナリスト
オンラインのコーヒービジネスを経営する傍ら、ファッション&カルチャー誌向けに写真撮影&執筆活動を行っている。

Instagram
@aikoyanagida
@therightroast
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ボクのヒト

																		  歳を重ねないと、出せない格好良さがある。
																		  シブさ、洒落っけ、奥深さ。
																		  まるで珈琲のようだけど、どう生きてきたかをあらわす無二の表情。
																		 『ボクのヒト』は、人生の物語りなのである!