第百十話 気になるニュース
10月始まりました。
今回は、とあるニュースにまつわる話。
それではどうぞ。
「東北サファリパーク。」
先日、いつものように取引先の方と作業をしながら話をしていた。
たわいもない会話の中から、彼女の動物の知識があまりにも豊富なことが窺える。「ヘぇ~」とか「そうだったんだ~」という話ばかりで、池上彰のニュース番組でも観ているようだ。それもそのはず、彼女の親戚が”東北サファリパーク”をやっている方だという意外でもあり納得の答え。間接的でも、知り合いに動物園の人がいるだけでなぜか貴重な出会いをした気分。
その二日後。
飼育員さんがライオンに襲われたニュースが飛び込んできた。しかも先日聞いたばかりの”東北サファリパーク”と言っている。すぐさま連絡をとったところ、やはり知り合いの方とのこと。赤ちゃんの頃から育てているライオンだったらしいが、それでも油断してはいけないと飼育員の皆さんはいつも注意を払って接していたのだという。とても悲しいニュース。すごく考えさせられる。
一般の人たちからしたら、動物園や水族館は楽しい時間を過ごす場所。それを支える方々は動物相手ということもあり、どんなに愛情を注いでも何が起こるかわからない命懸けの仕事。あのムツゴロウさんでもクマに襲われたりゾウに踏まれそうになったり、それこそ松島トモ子さんは番組の企画でライオンに噛まれたり。飼育のプロの方たちであっても、数年に一度はこのような事故が起こるのだから、常に危険がつきまとい100%安全ということはないのなのだろう。野生動物を目の前で見ることができるのは、飼育員の方々の日々の業務のおかげで成り立っているということ。ボク自身も小さい頃何度もサファリパークや動物園に訪れたし、親になってからも子どもを連れてたくさんの思い出を作ってもらった。当たり前のことのようだけど、とても特別でありがたいことなのだと、こういう事故があって改めて気づく。
今回、残念ながら襲われてしまった方へのご冥福をお祈りするとともに、動物に携わるすべての方々への感謝の念をお伝えさせていただきたい。
「まとめ。」
動物園に限ったことではない。
パイロットや自衛艦、警察官、消防士、漁師、スポーツ選手に至るまで、きっと見えないところで危険と隣り合わせなことってあるのでしょう。何気なく過ごしていると見過ごしがちだけど、こういうところをちょっとでも考えるだけで見方や接し方が変わってくるはず。
どんなことにも相手に気持ちがあり、本人にしかわからない苦労があると思えれば、みんなが優しくなれるのに。
最後は嘆きのシメにしたところで、それではまた来週!