第二十五話　知らないことだらけ

『どれだけ頭の良い偉人でも、知らないことは必ずある。』
名言を装う冒頭で、難しい感じを匂わし背伸びをしてみる。

『じろうの道草』コラムでは、日常のどうでもいい話しかできないことは周知の事実。賢い知識は前者にまかせ、何の気なしに学ぶほうをおまかせしていただきたい。

今週も一読くだされ。

「とある薬局にて。」

先日のゴルフでより身体を動かすために、できるだけカートに乗らず歩いてラウンドした。
こんなことをするのは、運動不足であることの証明でありどこか後ろめたい気持ちがあるからだ。案の定、帰ってきてからふくらはぎに乳酸がたまり痛みでまったく眠れない。翌日はさらに張りが激しくなり、救いを求め薬局へ。

事情を聞いてもらったところ、乳酸をとるための薬はないとの回答。ただ薬学的ではないと注釈を加えた上で、乳酸には＜タウリン＞が効くと教えてくれた。
あの～、１０００mg配合の～、よく聞く～、アレ！？　しどろもどろな会話になりつつも店員さんを信じ、冷蔵コーナーで＜タウリン２０００mg＞配合ドリンクを購入。大は小を兼ねる多めの＜タウリン＞を体内に流し込む。歩くのもままならない状態から３０分、痛みがどんどん引いていく。

それはもう笑えるほどで、痛み止めでも効かなかった痛みが＜タウリン＞配合栄養ドリンクですべて解決。

「タウリン様、降臨。」

乳酸には＜タウリン＞。
こんなに効果のある＜タウリン＞って、そもそも何でできてるのか疑問符が浮かぶ。最後に”リン”なんか付くぐらいだから、どれだけ化学の結晶でできた成分であろうか。

調べたところ簡単に説明すると、
魚介類やタコイカなどの軟体動物に多く含まれるアミノ酸に似た物質。コレステロールを減らし、心臓や肝臓の機能を高める。視力回復、インスリン分泌促進、高血圧の予防など、さまざまな効果があるらしい。

つまりは、酒飲みの味方で老眼をも助けてくれる。糖尿病にも効いて、さらには血圧を下げてくれるから心臓病の心配なし。それと忘れちゃいけない乳酸にも効果覿面。

す、凄すぎるんすけど＜タウリン＞様。GOBの救世主。

「気になる。」

よく耳にする＜タウリン＞という成分。
『皆さまご存知のあの＜タウリン＞！』みたいな言いっぷりでコマーシャルなどで紹介されるけど、ほとんどの人がどんなものか知らないはず。きっと専門家からすれば、常識的な存在なのだろうがもっとちゃんと教えて欲しかった。青汁もそうだけど、こういうのって毎日飲んで更なる効果が見込めることだろう。健康に良いと言われるとどうしても気になってしかたがない。

数ある健康食品や補助サプリの中から何を信用して選んだらいいことか。そこが一番難しい。
イイとこ取りして、これだけ飲んでたら間違いないものってないかしら。

「まとめ。」

どう繋げられるかわからないが、いきなり思い出したことがある。
以前、驚くほどの知ったかぶりをする人と出会った。職柄や立場上、モノゴトを知らないと下に見られる的な概念に本人は捉われていたのだろう。ものすごい優秀な人だからそんなんで価値なんか下がるはずがないのに。。。ちょっとつらそうに見えた。

『聞くのは一時の恥　聞かぬは一生の恥』ということわざ。
言葉だけとるとそのままだけど、[ 知識がない＝恥 ]というふうに捉えてしまうこともあるのかもしれない。考えさせられる。

ボクは優秀じゃないから、知らないことはなんでも聞けてありがたい。「こんなことも知らないの？」っていうことも、聞いてみると話題が広がるし役に立つことだらけ。大人だからってなんでも知っているなんて完全な錯覚だし、知らないことは恥ずかしいことじゃない。

だって、ふくらはぎの乳酸に＜タウリン＞が効くって知らなかったでしょ～
という便利なまとめで、お許しを。