【独り言】僕の48年のあらすじvol.9
かくして、石垣島のジャングル1500坪のオーナーになった僕。
まずはどのような地形なのか、どこからどこがウチなのか把握しましょうか。
兄貴的親友Fさんに手伝ってもらって測量。楕円形の土地で全体的にゆるい傾斜。 挟むように両側に綺麗な沢があり小さな滝もある。巨木(近づき難い)がある。巨石がある。その巨石の下には空間がある。
ヒカゲヘゴ(白亜紀から不変の巨大なシダ)やソテツ、リュウビンタイ、イヌビワ(根っこが板のようになっている)などが生い茂っている。そのイヌビワの実を食べてる 猿のような大きなフルーツバット。エリのないエリマキトカゲ的トカゲ。まさにジャングル。都会では聴いたことのない鳥の声、風が揺らす樹々の囁き、せせらぎ。
ものすごい生命感を感じる。視線さえ感じる。
モノたちが侵入者を警戒している感じ。生命の喧噪を感じる。
ボーーーっとして瞳孔が開く。
とてもとても心地よい。
伝わりましたでしょうか、とにかく、とても激しく気に入ったのでございます。ここで、暮らそう。最小限に開墾し、100m上流から水を引いた。たまに小エビも流れてくるけど透き通って美味しい水だ。
小屋を建てるべく、街の中の借家から新天地へ通う毎日が始まりました。 しかしそこは車を停めてから、藪を漕ぎ斜面を登り、降り、10分ほど冒険しないとたどり着くことができない土地だったのです。
角材、コンパネ、セメント、屋根材。小屋の材料全て手運び。筋力、意志力ともに高温多湿亜熱帯ジャングルに成長させられた、僕なのでございました。
つづく
えーさて。
多くの人もそうであると思いますが、僕はどちらかというと物事をロジックよりも 直感で捉える人間です。いつも、『あ〜楽しかった』または『嫌だったな〜』という程度の感覚記憶ですから、過去というのは前世のように隔たりを感じます。この、過去を思い出して書く作業は僕のことを変えるでしょうか、いや、変わらないでしょうね。
それで今を新鮮に生きていける。
次の楽しいことは何でしょう。
そう思う48歳、GOOD,OLD-BOYの一員でございます。