【サンシャケ#22】カバンはもたない話
めちゃくちゃ個人的なコトですが、普段からあんまりカバンを持ちたくないと思ってます。デニムのポケットはいつもパンパン。むしろポケットに入るだけの荷物しか持ち歩かない。そんな感じです。
なぜだろう。自分でも極力カバンを持ちたくない理由をちゃんと考えたことはないですが、昔からそうです。なんかしっくりこないというか、似合わないというか。いろいろと便利だろうに。そもそもみんなは普段なにを持ち歩いてるんだろう。
そんなことを考えているうちに、ひとつのキーワードが頭に浮かびました。
「不便の美学」。
文明や技術の発展でどんどん便利になる昨今、逆に不便さに価値を感じているのかもしれません。車ひとつとっても、ギーって引くタイプのサイドブレーキとか、窓をあけるのにハンドルをくるくるまわす仕草とか、乗っていてうるさいマッドテレーンぎみのタイヤとか、尊いものがいっぱい。
バックモニターはとても安全で駐車しやすいかもしれませんが、助手席に腕をまわして目視、これがシビれます。
今の多様性を重んじる世の中に、こういう言葉はマッチしていないと百も承知ですが、「男らしさ」とかなんかそういう先輩に憧れた世代だったのかもしれません。雨が降っても傘はささないという僕の謎のこだわりからもチラチラそんな思想が見え隠れします。
まさに「不便の美学」。
不便はカッコいい、
男なら気にしない、的な。
ポケットに入りきらないもんは余計なもんだ。とか言っちゃって。カバンをなるべく持たないのはそんなのが影響してる気がします。
そうそう学生時代の友達でいつもコンビニ袋に荷物を入れてるやつがいました。あれはあれでどうしようもない。年頃なんだからちゃんとカバンもてや!って思ってました。月1くらいのペースでいつのまにか新しいのに変わってるし。なんなのそのスタイル。でも今思えばそこから支払う小銭とか、投げるようにしまうタバコとか、カッコよかったのかも。ようはスタイルが大事ってことでしょうか。
釣りのときは当然荷物が多いのですが、僕はカバンじゃなくてボックスを持ち歩いてます。まさにオールドフィッシングスタイル。デカールでオリジナル感出しちゃってね。移動は両手が塞がっちゃうけど、それでもこっちが好きなんです。
ワクワクで頭を、
荷物でポケットをパンパンにして。