【サンシャケ#18】あいつらもグルメな話
観測史上最短?
の2022年関東の梅雨明け。
川も渇水ぎみになるんだろうなー。
野菜の値段も上がるんだろうなー。
電力不足もあるんだろうなー。
すごい暑さで
食欲もなかなか出てきません。ランチもいつもよりちょっと迷う感じ。。ずらーっと並ぶキッチンカーにもお客さんはポツポツ。みんなも食欲ないのかな?...なんて思います。
それでもご飯はエネルギー源。
この暑い夏だからこそ、エネルギーが必要です。さて何を食べようかと考えているとパッと思い出した小噺をひとつ。
GOBになればなるほど話題に上がらなくなる食トークの人気テーマ『好きなものは先に食べるのか、最後にとっておくのか』について。ちなみに僕はどちらでもなく、満遍なく食べるタイプです。組み合わせるからよりうまいんじゃない?派です。
自然豊かなとある町の養魚施設。直売や河川放流など町のために川魚を養殖しているようです。第16回のコラムにも登場してる川魚ですが、その養魚場では、ニジマス、イワナ、ヤマメ、アユ、ウグイを、ひとつの池で混泳させていました。
ある日のこと、
オーナーがイケスをのぞくと、何尾もいたアユがきれいにいなくなっています。ニジマス、イワナ、ヤマメ、ウグイはいつもどおり。アユといえば川魚の中でも高級な部類で、脂ものって大人気。人間が一番食べている川魚といっても過言じゃないやつです。
泥棒にでも入られたのか。
いや何かの間違いか。
翌日イケスを覗くと今度はヤマメが一尾も見当たらない。そして次の日はイワナが。
これはおかしいと早朝イケスを見守ることにしたオーナー。目の前にあらわれた犯人は『川鵜』でした。鵜の集団はニジマスを選んで口にくわえると颯爽と飛びたっていったそうです。
アユ、ヤマメ、イワナ、ニジマスの順で食べていった川鵜たち。人間の美味しいランキングとほぼ一致しています。
釣り人のあいだで古くから論争になる『ヤマメがうまいかイワナがうまいか』の...ヤマメ派の強力な根拠となりえるこの事件。多少の脚色はありますが、実話なんです。
きっと好きなものを先に食べる派のグルメな川鵜たち。人間にも不人気のウグイは1尾も食べなかったそうな。
そうそう、どちらからも人気のアユはこれからが旬です。