第二百二十話 なんの木
毎週日曜日は『じろうの道草』コラムの日。
今回は、会話の一コマから広げてみよう。
それではどうぞ。
「気になる木。」
「もし〇〇だっら、何にする?」
想像するのも楽しいし、意外な返答なんかあったらどうしてなのか詳しく聞きたくなる。大人になると仕事がすべてになって、飲みに行ってもどうしても悩みや愚痴ばかりになりがち。できることなら、こんなたわいもない話にうだうだ真剣に付き合ってくれるのがいい。
そんないつもの会話の中で「もし自分の家に一本木を植えるなら、何にする?」という話題に。いつか田舎の一軒家で余生を暮らす夢を密かに抱いているボクにはもってこいの想像話。真っ先に思いついたのは『みかんの木』。先日もお伺いさせていただいたが、『じろうの道草 第百二十五話』に登場した棟梁のお宅の印象が強かったのかもしれない。
庭にある一本の『みかんの木』からは、500個のみかんがなったそう。昨年いただいたものは味が濃厚ですごく甘いのにちゃんと酸味のある、住宅街でとれたものとは思えない極上モノ。添え木をしたり、剪定や摘果もしたりと、1年間手間を掛けてきた木からの贈りモノ。その『みかんの木』を眺めながら、いつも食後は”コーヒー&シガレッツ”。まさしく贅沢な時間。
キンモクセイ、レモン、ミモザ、オリーブ、植えたい木はたくさんあるけど、1本となるとボクの記憶では『みかんの木』に勝るものはない。
さて、あなたならなんの木を植えますか?
「まとめ。」
たわいもない想像話だけど、相手が過ごしてきた時間を知ることができる。小説もそうだけど、自分がしていない経験を擬似的にでも経験することができる。そういう会話はとっても貴重だと思う。
自分は楽しくても相手にとってはストレスフルなこともあるし、会話ってとっても難しい。できることなら、笑ってられる人とだけと接していくことって出来やしませんかねー
そんな人生が理想です
それではまた来週!
