第百八十八話 ディラン

第百八十八話 ディラン


毎週日曜日は『じろうの道草』コラムの日。

さて今週は、久しぶりに映画の話。
内容はほどほどに、コラムを綴ってみようと思う。

それではどうぞ。



「名もなき者。」

先日、久しぶりに映画館に足を運んだ。
ずっと気になっていた、”ボブ・ディラン”の映画『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』。20世紀最大の詩人でありアーティスト、今なおミュージシャンとしても活動を続けている彼の若かりし頃を映画化。ミステリアスで魅惑的、聴くものの心を掴む彼の歌は時代を飛び越えてどれだけの影響を与えてきたことだろう。

1960年代のアメリカは、社会や文化が大きく変わろうとしている激動の時代。ギターを抱えヒッチハイクでニューヨークにたどり着くところから映画ははじまる。”ボブ・ディラン”が有名になるまでの数年間のストーリーだが、あまり明かされていない内容の数々にファンはもちろん、あまり知らない人でも強烈に惹き込まれる。

上述のとおり、60年代前半のニューヨークが舞台。街には当時のファッションを纏った人々が溢れ、クラシックなタクシー、レトロなカフェやパブ、アンティークな小物から落書き、ポスター、壁紙まで、タイムトリップしたかのような錯覚を起こさせてくれる。これら時代の世界観を作る細かな演出は、CGが溢れる今だからこそアナログの素晴らしさを教えてくれて、映像の中に自分を投影してしまう。あまりにも似ている役者のキャスティングにも驚かされるし、残っている昔の映像そのままに完全再現されているシーンは、本人からしたらそれはそれは感慨深いことだろう。

振り返って映画にできる人生
歩んでみたかったな



『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』
特別映像<Fandango Exclusive Featurette>

https://www.youtube.com/watch?v=PDKnfxRIkQ4



「まとめ。」

映画って贅沢
当時をそのままに、可能な限りすべてを再現しようとその道のプロがおのおの尽力して出来上がる一本の映画。どんな映画であれ、制作している人たちは精一杯仕事に取り組む。

映画館で観るということは、最高の状態で作品を食するのと同じこと。
揚げたての天ぷら、焼きたてのパン、炊き立てのご飯はおいしいでしょ。

え〜、とにかく時間を作って映画館で観てほしい

How does it feel~? ♬
それではまた来週!

ボクの話

道草次郎 物書き
執筆活動を中心に、ディレクションからモノづくりなどにも取り組むマルチプレーヤー。
本サイト内『じろうの道草』で、コラムも担当する。
素性は如何に。
ミスター・アウル
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