第百六十話 マイボトル
毎週日曜日は『じろうの道草』コラムの日。
さて今週は、密かな憧れの話をしてみようと思う。。
それではどうぞ。
「憧れは。」
人と会えば必ずといっていいほど飲みに行くものの、そこまで酒が好きっていうわけではない。なぜか深掘りしてみると、そもそも酒の味がまったくわからないという答えに辿り着く。旨い焼酎、大吟醸の日本酒、年代物のワインに味わい深いウイスキー・・・ん~、さっぱりわからん。なんか美味しいなと思うこともたまにはあるけど、基準は飲みやすいかそうではないかだけのこと。こんなヤツにいい酒はもったいないのだ。
唯一、ビールだけは味がわかる。と言いたいところだが、美味しいと思えるものはスッキリしているビールのみ。地ビールでお馴染みの香り高いエール系ビールになると、これがまったく受け付けない。本当の酒好きだったら決してそんなことは言わないはず。ということは、やっぱり酒が好きではないのだろう。これから一生飲んではいけないと言われても、なんら困ることはない。あの一杯めのキンキンに冷えたビールだけが心残りではあるが、それ以外なにも未練はない。
そんな体質とは裏腹に、酒への憧れは消えることはない。グラスに入ったウイスキーをくっとひと口で飲み干すあの感じ、ジャッキー・チェンが呑んだくれるひょうたんに入ったあの酒、『紅の豚』のマルコが飲むワインも美味しそう。本当の酒好きだったら、いろんな酒を飲みたくなるだろうし、旨い酒に出会えたらうれしいだろうし、しかもいい気分になれるなんて最高でしょう。それができない。
「酒の味を知らないなんて、一生でものすごい損をしてる」
などと言われても、おしゃるとおりなにも反論できない。酒を楽しめるようになりたかったと心から思うのである。
憧れは『マイボトルと、氷と水でお願いします!』なんて言ってみたかったなー
「まとめ。」
人生、最後にたどり着くのは、釣りと酒。
なんて言われてたりするぐらい、人生における酒には意味があるのだろう。人生に深みを与えるのに酒の存在は必要な気がしてならない。良くも悪くもではあるが。
味わいたい酒と酔いたい酒
酒は酒でもいろんな酒があるようだ
それではまた来週!