第七十一話 七草粥
新年明けましておめでとうございます。
本年も『じろうの道草』及び、<Good Old Boy>をよろしくお願い申し上げます。
皆様、お正月はいかがお過ごしですか?
お正月ということで、ちょっと気が早いけど今回のお題は『七草粥』。
いろいろ調べてみたのでコラムにして綴ってみよう。
それではどうぞ。
「行事食。」
日本にはいくつか”行事食”と呼ばれるものがある。
新年にいらっしゃる歳神(としがみ)様へお供えし、そのお下がりとしていただくのが「おせち料理」。おせち=お節 「節目」からくるもので、まさに新年を迎えた”正月”にいただく料理。
”節分”もそのひとつ。
旧暦でいう旧正月。冬から春になる季節の分かれ目に「鬼は外、福は内」と声を出しながら福豆を撒き、年齢の数だけ豆を食べて厄除けを行う。また邪気除けとして玄関などに柊鰯(ひいらぎいわし)を飾る。兄の誕生日が2月3日ということもあり、ケーキと大豆はワンセットなものだと物心つくまで思っていた。
古くから節目を祝う習慣があるようで、中国から伝えられた馴染みある五節句もこの際ご紹介しておこう。
3月3日 桃の節句
5月5日 菖蒲の節句
7月7日 笹の節句(七夕)
9月9日 菊の節句
そして、1月7日の七草の節句『七草粥』がある。
「七草粥。」
『七草粥』の習慣は、江戸時代から始まったとされている。
正月の祝膳や祝酒で弱った胃を休めるため、そもそもはいち早く芽吹く”七草”は邪気を払うといういわれから、食べて無病息災を祈るためなのだそうだ。
・ セリ
・ ナズナ(ぺんぺん草)
・ ゴギョウ(母子草)
・ ハコベラ
・ ホトケノザ
・ スズナ(かぶ)
・ スズシロ(大根)
水兵リーベ・・・原子記号の語呂合わせのよう。
七草なずな 唐土の鳥が 日本の国に 渡らぬ先に ストトントン ♫(七草粥の歌)
こんな歌を歌いながら七草を包丁で細かくして、7日の朝、粥に入れて食べる。
なんと趣のある風習なことだろう。
「まとめ。」
こういう昔ながらの行事って、ただただ面倒でしかなかった。
それが大人になって意味を知り、受け継がれてきたことのありがたさと大切さがわかるようになってきた。
お祈り、お参り、伝統行事。
これらを信じて行うことで誰かが何かしてくれるわけではない。信じる自分の心から何かが生まれチカラとなり、自身の行動や考えに変化をもたらす。そのきっかけを先人たちが残してくれたのではないかと思うようになった。
神様は自分の中にいて、ちょっとしたことで天使にも悪魔にもなりうるのかもしれない。
『ココロのスキマ、お埋めします』 喪黒ドーン
謹賀新年