フランソワ・ギヤール
ボクのヒト
#008
『彼女に尽くすことが、俺の喜びなんだ!』

フランソワ・ギヤール

Q. 年齢
65歳
Q. 既婚?未婚?
俺の美しい妻ナホは、
清水市出身の日本人なんだ。
Q. 職業
画家
Q. 必需品
携帯用ナイフ
好きなんだよね。いろんな国のナイフがここにある。
何に使うかって? これで鉛筆を削るんだよ。

どんな大人になりたい?

9歳の時に画家になりたいと思ったんだよね。
さまざまな実りある職業を体験し、遅咲きだけど、その夢を実現した。
今こそ、自分が納得する大人になっていると思っているさ。

もし魔法が使えたらどうする?

タイムトラベルだな~。

タイムスリップできるなら、どの時代へ、何をする?

西欧人に侵略される前の南北アメリカ。15世紀頃の...........。

あなたにとって女性ってどんな存在?

うむ。女性がいなければ、文明は未だに石器時代なのでは?

画家

絵具

画家

ナイフ

最近、感動した出来事は?

この平凡な時代に、感動することなんてなんにもないさ!

休日の過ごし方?

妻への感謝を込めて、彼女を大切にすること。
俺が大病をした時に、彼女が全身全霊で俺の面倒を見てくれたんだ。
今、元気で大好きな絵を書くことができるのも、彼女のおかげだ。
だから、仕事で忙しい彼女のために料理を作ったり、彼女に尽くすことが俺の喜びなんだ!

いまの悩みは?

子供と孫たちの将来。

自分の中の強みって何?

『フィーリング』と『臨機応変』に対応できること。
愚かであることへの抵抗、愛と友情に対する誠実さ。

好きな言葉は?

アムール、愛。

好きな映画は?

テレンス・マリックの『ニュー・ワールド』。
脚本、画像、俳優 ......、テレンス・マリックは最高なんだよね。

あなたの一曲は?

ニール・ヤングの『ハーヴェスト』
ニール・ヤングのファンなんだ。このアルバムは俺の青春時代の象徴さ。

100万円もらえたら何に使う?

旅だね。
ボツワナナミビア、アルゼンチン、ペルーとか。

最後の晩餐に何食べる?

生牡蠣だな。

あなたの誇れることはなに?

俺の子供たち。

あなたが思う、GOB(Good Old Boy)とは?

クールでもあり、年を取りたくない男かな。

絵画

絵画

絵画

画家

編集後記

バスティーユ近くの下町の中古レコード屋の前を通りかかった時、レコード盤を買いに来ていたアウトサイダーが臭う渋いオヤジを見つけた。その瞬間、目が釘付けになった。この威圧感は.........!? 「俺は画家だ」と言う彼の存在感にさらに圧力を与えられる。アパルトマンを訪れてみると、そこは自作の絵画、コレクターとして集めたあらゆる分野のレコード盤、世界を旅して集めたさまざまなオブジェが詰まった小美術館のような世界だった。アフリカで生まれ育ち、ブラジルでも生活をしたという彼は、若い時に、フランスにて一度学業は断念したものの、見事に学業の再開を果たし、卒業後は広告業界、銀行、旅行・航空業で華々しく仕事をする。小さい頃に叔母がよく美術館に連れて行ってくれて、その時に画家になりたいと思ったが、実際、画家になったのはわずか10年前の55歳の時。その間、絵に対する情熱が薄れることはなかった。「画家は仕事にはならん」という父だったが、実は父親自身画家なりたかったということを後で知る。フランソワ曰く「オヤジが亡くなる前に、自分の展示会を見てもらってよかった。そりゃ~喜んでくれたよ.......」。優しく、愛情に溢れ、情熱的なアナーキー、フランソワ。昭和の人間が過ぎ去った昭和への思いが厚いように、彼もまた、ある良き時代の思いを、キャンバスに表現する。彼に、我々GOB世代が愛する昭和の自由な魂を感じた!
ミスター・アウル

パリのヒト

撮影:吉田タイスケ
写真家、フランス在住。ライフスタイルを中心に、主にエディトリアル 分野で活動中。
犬猫と現代アートが好き。著書に吉田パンダ名義で「いぬパリ」 (CCC メディアハウス)。 長年住んだパリを離れ、三年前からノルマンディー地方で田舎暮らしを始めている。
趣味はキャンプとピアノ。愛車はフォルクスワーゲンT3ヴァナゴン1986。


編集:横島朋子
パリ在住ジャーナリスト&コーディネーター
ガイドブック、ファッション雑誌、タレント本、TVなど多岐に渡り活動。

Instagram
@tomokoyokoshima
@presse_parisienne
ミスター・アウル
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ボクのヒト

																		  歳を重ねないと、出せない格好良さがある。
																		  シブさ、洒落っけ、奥深さ。
																		  まるで珈琲のようだけど、どう生きてきたかをあらわす無二の表情。
																		 『ボクのヒト』は、人生の物語りなのである!