『デニムと革靴』 〜とあるカジュアルな休日

『デニムと革靴』
〜とあるカジュアルな休日

自分に合う服ってなんだろう。
ある程度歳を重ねると、トレンドとか着飾ることに興味はない。これからはシンプルで本当にいいモノをずっと着られるものがいい。ではどこのどんなモノがいいのだろう。しばらく洋服屋に足を運んでいないから探すことすら諦めかけてる人も多いのではないだろうか。

そんな悩みを解決すべく、ファッション誌編集長を長年務めてきた主宰がオススメする最高のブランドがある。

それが、フレンチブランド「ANATOMICA(アナトミカ)」である。青山にも店舗はあるが、GOB読者には浅草橋にある旗艦店へ是非足を運んでもらいたい。紹介したいアイテムは多々あるが、中でも定番を中心とした間違いのないモノをピックアップしてみた。オンオフどんなスタイルにも合う、清潔感漂うトラッドでカジュアルな装い。GOBには欠かせないこれぞ大人スタイル。浅草橋という土地柄ショップ周辺にも魅力的なスポットも多数あるので、こちらも併せてご紹介したい。

次の休日、散歩がてらぜひ訪れてみてはいかがだろう。

まずは、どんなブランドかを知っておいてもらおう!


ANATOMICA/アナトミカって?

ブランド名:ANATOMICA
読 み:アナトミカ
発 祥:フランス
創業年:1994年
創業者:ピエール フルニエ、ジルベール ヌース


誕生は、花の都フランス パリ。
創業者のひとりピエール フルニエが伝統的なヨーロッパファッションを蘇らせるべく、自身3店舗目となるブランドを設立。伝統的な作業着や軍服の特徴を忠実に再現しつつ、“フィット感”と完全フレンチメイドへのこだわり。人体の構造と動きに沿った「アナトミカル(解剖学的)」なコレクションを揃えたショップを、セーヌ川にほど近いパリ4区にオープンした。2008年、常連客でありアメリカンビンテージの熱心なコレクターである寺本欣児との出会いによりブランドの新たな方向性を見出すことに。

当時、アメリカンビンテージとその人気に背を向けていたピエール。しかし、寺本氏が穿いていたデニムをきっかけに共同でデザインをスタートさせる。日本の卓越したモノづくりの職人たちによって、ジーンズ、スポーツウエア、スニーカー、シャツといったアメリカンカジュアルウエアを再現した“アメリカンテイスト・ガーメント”が誕生した。どちらのラインナップも共通しているのは着用時の美しいシルエット。見えないところまでディティールにこだわり、ベーシックなデザインながら男らしさと品の良さを兼ね備えたコレクションは、ぜひ体感して欲しい。
2011年には神宮前の商業ビルに日本1号店を開店。その後、現在の旗艦店を東日本橋(浅草橋)にオープン。

いい感じでしょ!
ピエール氏のヨーロッパ人特有の洒落た繊細さに、寺本さんの圧倒的なアメカジの知識をミックスしたこれぞ究極の大人スタイル。うちの主宰も、パリに行くたびに本店に必ず立ち寄ってこっそり買い物してるらしい。


デニムの最高傑作

ブランド初のデニムパンツであり、先述したデザイナーのピエールと寺本氏を繋ぐきっかけとなったアイテム。

人体構造を基に究極のシルエットを追求。美しいと感じる「黄金比=1 : 1.618」のようなシルエットを持つ、その名も「618 ジーンズ」。ベースはUS NAVYの作業パンツ。脇に縫い目がないのが1番の特徴であり、足を立体的に包むことで生まれる自然な脚線美は魅力のひとつ。また、50年代のアメリカンデニムに多く採用されていた左綾織りの生地をオリジナルで開発し、独特の光沢感が品の良さを醸し出す。さらに、後ろポケットに裏打ちされた隠しリベットや、ポケット内にあしらったネームタグなど、細部までこだわり抜いたメイドインジャパンのストレートシルエット。カジュアルにもエレガントにも穿きこなせる1本。

¥28,600(税込)

デニムって子供っぽくなりすぎたりだらしなく見えたり、大人になると逆に難しい存在に。ココはおまかせあれ!
アナトミカの「618ジーンズ」が、なぜ”最高傑作”と位置づけるか、穿いてみたらその答えがわかるから。


スニーカーより履きやすい革靴

系列店のアール柳橋3周年をお祝いした別注「オールデン」のローファー。
今季のアナトミカ別注モデルはすでに完売していたが、系列店アールの別注モデルが今だけ展開中。日本人の足型に合うようバンプ(甲部分)を長くすることで履き口が狭くなり、靴紐がなくても足にフィット。そして、1枚革=プレーントゥの状態から職人の手で縫い上げられるスキンステッチが美しいこのバンラストモデルは、リラックスしたい休日にぴったりの1足。またソールは反りの良いシングルレザーソールを組み合わせることで踵が脱げる心配はなく、革靴と思えない柔らかな履き心地に。オイルをたっぷりと含ませたスエードモデルは、撥水効果も期待ができる。

¥121000(税込)

取材日はアナトミカ別注「オールデン」が完売していてなかったもののアナトミカ別注のモディファイドラストは、一度履いたら他の革靴を圧倒する。履いているオールデンファンの筆者が言うんだから間違いない。
この驚きを届けたい!


〈INFOMATION〉
アナトミカ 東京
東京都中央区東日本橋2-27-19 SビルB1F-1F
070-3144-0378
13:00 - 19:00(火曜定休)
https://anatomica.jp



<とあるカジュアルな休日@浅草橋>

アナトミカの帰り道、せっかく来たんだから<カジュアルな休日>を過ごしてみるのもいいんじゃない!浅草橋を散策したら、ランチや休憩、手土産なんかも忘れちゃいけない。大人を楽しむ時間をどうぞ。

腹ごしらえランチ

浅草橋といえば、カレードリア。
一歩足を踏み入れると、食欲をそそる香りと共に明るく優しいご夫婦が歓迎してくれる<ストーン>。様々なメニューがあるけれど、やっぱりカレードリアは外せない。マイルドなカレーとチーズ、半熟になった卵が織りなすハーモニーが絶品だ。カレーの具材はソーセージとブロッコリー。シンプルながら、店主自ら厳選したソーセージは旨味が増し、食感もいいアクセントに。体も心も温まり、常連になる日も近くなりそうだ。

〈INFOMATION〉
焼きカレーの店 ストーン
東京都台東区浅草橋1丁目10-12
03-5821-3800
11:00 - 14:00、17:30 - 20:00(日曜定休)



散策するならココ!

神田川~隅田川テラス

人生で一度は体感したい、江戸から続く古き良き文化の船遊び。
風を感じながらいつもと違う東京の景色が楽しめる、風情ある屋形船が十数隻並ぶ姿は圧巻。隅田川テラスへ向かう入り口の階段を登ると、広がった空には東京のシンボル スカイツリーが鎮座する。その光景は思わず「おぉー」と言ってしまうほど。昼間もいいけれど、ライトアップした夜景もまたいい。どちらも日常の忙しさを忘れさせ、ゆったりとした川の流れとともに開放的な気分が楽しめる。




休憩する場所

映画のロケ地としても有名、喫茶ゆうらく。
ママとオーナーが優しく迎えてくれる、心がほっとするアットホームな喫茶店。映画「沈まぬ太陽」のロケ地としても有名で、店に入った瞬間タイムスリップしたかのようなレトロな雰囲気がまたいい。たくさん歩いて火照った体を癒すには、やっぱり昔ながらのアイスコーヒー。それともリフレッシュできるレモンスカッシュ。どちらにするか悩むところ。

〈INFOMATION〉
喫茶ゆうらく
東京都台東区浅草橋1丁目2-10
03-3861-9570
平日7:00 - 19:00
土曜7:00 - 16:00(日曜定休)




おみやげにいかが?

大きなメロンパンを掲げた看板が目印の東京メロンパン。
カリカリのクッキー生地をふんわりと柔らかいパン生地に包んだ、食感が楽しい大きなメロンパン。バターの風味と優しい甘味が口の中でふわっと広がるプレーンは、素朴な味わいが年代問わず好きな味。このプレーンにシナモンシュガーをたっぷりとふりかけたその名もシナモンは、独特な風味や香りがしっかりと感じる、病みつきになる味わい。温めて焼きたてを再現できるのもまた楽しみのひとつ。

〈INFOMATION〉
東京メロンパン
東京都台東区浅草橋1丁目23-3
050-7121-9857
10:30 - 20:30



アナトミカの第2章 『コート』〜とある粋な休日 へ続く

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