第二十三話 ついにこの日がきた!
全国のコロナ感染 8万人を超えまったく落ち着かない日々。
ボクはやっと完治し通常運転ができるようになった。だけど、この落ち着かないのが通常になっていることに気づかされるし、どこか慣れを感じているのだろう。
さて今回は、ついに決断の時がやってきたのである。ボクにとっては一大決心。
それではどうぞ。
「やめます。」
タバコをやめることにした。
吸い続けて35年、百害あって一利なし。ただ喫煙者からしたら10利はあると勝手に思っている。
考え事をしているとき、珈琲とともに、一度リセットしたいとき、手持ち無沙汰のときは最適で、とにかくリラックスをするのに最高の嗜好品。大人への憧れからか学生時代からタバコを吸ってきた。以前、別のコラムでも書いたように、喫煙者の大半は非喫煙者と一緒でカラダに染み付くタバコの匂いは嫌い。だけど喫煙をするのは、あの特別な時間が大好きだからみんなやめられないのだ。
そんな愛煙家のボクが、タバコをやめようと決断した出来事があった。
「お百度参り風。」
父が肺癌になった。
半年に一度の検診で見つかったから早期発見のはずだが、進行が早いと先生から言われた。癌細胞にもいろいろ種類があるらしく、その検査の真っ最中。事実として受け止めなければならないし、悲しんでいても仕方がない。親子なだけに良いとこ悪いとこ考え方まで特に似ているボクとしては、可哀想だなんて思われたくないしきっと父もそうなはず。だから、慰めるようなことだけはするつもりはない。治るとか治らないとかは置いといて、これからの父との1日1日を楽しくしていくことにする。
で、『タバコをやめること』にたどり着く。
中二病のボクにできることがあるとしたら、これしかない!タバコを吸うのを我慢するかわりに病気が少しでも良くなると願って、お百度参りじゃないけど、まずできることといって思いついたのだ。
「2月3日。」
そんな大義名分があるのに、やめる日まで何かにすがろうとするあたり未練たらたら。
2月3日。
旧暦でいう1年の始まりの日。よく占いとかだと2月3日を節目の日としているということからやめる日を設定。今からできないやつはやめられるはずがないと思う人が多いことだろう。ボクもそう思う。
ただ今回は本気。こうやってたくさんの人が読んでくれるコラムに書くぐらいだから、やめられなかったら恥ずかしいでしょ。覚悟の現れのつもりで、自分に枷をつけてみた。
「まとめ。」
今回、この話をしようかしまいかかなり悩んだ。
甥っ子が「まだ検査結果出てないんだから、おじいちゃんに心配のLINEなんかしない 」と言っていた。認めたくないのだ。ボクはこの純粋な言葉に心を打たれ、叔父さんとしてどう立ち振る舞っていくべきかも考えさせられた。
いつかはくる両親との別れ。後悔のないことなんてあるはずがない。だからこそ父の背中を最後まで見届けて、息子としてできる限りのことをするつもりだ。父がボクにしてくれたことを、立場を変えていつかボクが息子に残していけるように。
ていっても治ることだってあるんだから、希望は捨てちゃいませんぜ。
だから、タバコをやめるんだから!