第二百二十二話 カイワ
毎週日曜日は『じろうの道草』コラムの日。
今回は、週末の出来事から取り上げてみよう。
それではどうぞ。
「一瞬の時間。」
土曜日、朝10時のスポーツ用品店。
大型ショップばかりのこのご時世に、専門店はとても貴重だし贅沢な気持ちにさせてくれる。オープンと同時に息子と一緒にこじんまりとした店内へ。すべてが野球道具に囲まれた空間に、自ずとテンションも上がってくる。目的は”左利き”のグローブを購入すること。右利きだったらお下がりをあげられるのだが、そうはいかないサウスポー。野球部に入部するわけではないので、本格的なモノすぎても扱いづらい。かといって、せっかく買うのであればずっと使えるモノがいい。せめてこの一瞬の時間を、息子がいつか思い出せるくらいの印象は残したい。そんなことを考えながらも、50年以上もやっているお店の2代目に薦められた中から、本人が選んだのはジャイアンツ<丸佳浩モデル>の真っ赤なグローブ。カッコいい~
暖かくなった昼下がり、早速キャッチボールをすることに。振り返るともしかしたら初めてのキャッチボール、これが噂の『息子とのキャッチボール』。黙々と30分以上汗だくになりながらも、やめ時がまったくわからない。永遠に続けられるし、なんといっても楽しすぎる。知らぬ間にちゃんと投げれてしっかり取れる息子の成長が、なんとも感慨深い親の喜び。「こういうことだったのね」と心でつぶやいてしまうほど、しっかり余韻の残る時間であった。
ふたりの中で、ブームがおこりそうな気配がしますぞ
「まとめ。」
久しぶりすぎて、自分のほうがちゃんと投げれるまでに時間が掛かった。2日後に予想どおり筋肉痛、腰まで痛いし老化を知らしめられることとなる。
ボールを通じて伝わる無言の会話
これこそキャッチボールの醍醐味
またやろうぜ!
それではまた来週!
