
第百八十九話 イイオトコ
毎週日曜日は『じろうの道草』コラムの日。
さて今週は、パスタの話をしようとしたら、イタリアにあるお店の話に。
思わぬ方向転換に書き直しを繰り返す始末。
それではどうぞ。
「庶民的。」
フィレンツェに『Trattoria ACCADI』というイタリア料理店がある。
そこのオーナーシェフであるトシさんのYouTubeチャンネル<Buondi Toshi>が好きで、投稿一本目からなぜかずっと観ている。完全に偏見でしかないのだが、イタリア料理人って聞くとスタイリッシュで、髭とかちゃんと整えてて、なんかスカしてるイメージを持ってしまう。ところがトシさんは真逆の存在。ちょっと太ってて坊主(あえてそう言わせていただきたい)で、誰に対してもフレンドリーなただのおじさん。冗談好きも相まって人に安心感を与えてくれる。日本人シェフなのに地元の人たちに愛されてるのは、料理の腕もさることながらトシさんの人間性も大きく影響しているのではないかと勝手に想像してしまう。
”トラットリア”とは大衆的なレストランのこと。カジュアルに本格的なイタリアンが楽しめるお店。庶民的で食堂のように人が集まる、まさにそのままを体現しているトシさん。異国で店を出すなんてきっと相当な苦労があったことだろう。見た目がどうだとか、なんかの賞を取ったとか、そんなことよりも地元に根付いて”トラットリア”を長年やり続けていることを尊敬し、こういう人こそいい男だなと思ってしまう。
”格好良さは内から出てくる”とはよく言ったもので、まさしく本質。
いつか『ACCADI』に行こうと真剣に考えている
「まとめ。」
<世界的に有名なシェフ>と<地元に愛されるお店の人>
若いときなら前者を選んでそうだけど、いまなら完全に後者。憧れられるより慕われるほうがいい。そう思うようになったのは確実に歳を重ねてきたからだろう。
お金とか名誉とかの興味が薄れこういうところに魅力を感じるのは、自分の中に自然体というものが出来てきたのかもしれない。
これからも人生の先輩方からいろんなことを学ばせていただきます。
Good, Old Boy トシさん!
それではまた来週!
