
第百八十三話 あるひと言
毎週日曜日は『じろうの道草』コラムの日。
今週は、ゴルフに行ったときに言われたひと言。
さて、なんて言われたのだろうか。
それではどうぞ。
「自分に優しい。」
友人と知人でゴルフに行った。
スイングから球筋までどれを取っても相手がうわて。そういう人たちとするゴルフはおもしろい。旗に1cmでも近くに寄せれたら、スコアは負けても勝ち気分が味わえる。その分、チカラが入ることが多いのでそこらの加減が難しい。やったことのない人からしたら訳がわからないだろうが本題はこれから。その知人が興味深いことを言っていた。
『ゴルフは自分に優しいほうがいいっすよ!』
むむむ、大抵の人はミスをしたり上手くいかなかったりすると反省してなにがダメだったか自分を責める。さらにプレーの最中に修正しようものならアタマがいっぱいになりすぎて、直すどころかさらに身体が動かなくなる。ミスしたことよりも良かったところを見つけて、そっちのイメージを膨らませたほうが結果いいゴルフに繋がるらしい。
よくよく考えたら普段の生活の中でも言えること。ポジティブな人ってモノゴトを悪化させない印象がある。嫌なコトってどうしても目についてしまうから良かったコトを見えにくくしてしまう。できるだけ良いほうを見るように癖をつけると、嫌なほうが薄れていくっていうロジック。一見、なんでもないひと言かと思いきや人格にまで響きそうな確かなお言葉。
いちいち拾ってしまう癖、いつになったら治るのであろうか
「まとめ。」
ただの止まっているボール遊びと思うなかれ。
ゴルフとはまさに欲との戦い。欲を出した瞬間、見透かされたように失敗する。イイとこ見せようなんて思ったら終了の合図が聞こえてくる。わかっているのに止められない。
ちょっと人生とも重なるとこもある。
若いころの希望に満ち溢れている時期って案外、幸福感よりも不甲斐なさとか不燃焼さに取り憑かれていたような気がする。歳を重ねて欲が薄れてくると、たわいもないところから幸せをつまみ食いできるようになる。
これを煩悩って言うんでっしゃろかいな
それではまた来週!
