第百八十話 目の前に。パート2
毎週日曜日は『じろうの道草』コラムの日。
早いもので、もう2月。
さて今週は、やっぱり気になって仕方がない話。
それではどうぞ。
「相席状態。」
今回の舞台は、つけ麺の生みの親でもあり旧池袋大勝軒の創業者山岸一雄を受け継ぐお茶の水<大勝軒>。以前であれば、よく言われる左上の法則に基づき定番モノを頼んでしまいがちだったが最近はそうでもない。頼んだものは”復刻版カレーラーメン”。<大勝軒>のラーメンにカレーライスのルーがかかった賄いのようなメニューだが、ありそでなさそでそんなに食べられる機会もない。ひとりカウンター席で待っていると、目に飛び込んでくる気になる違和感。
『第百二十一話 目の前に。』でも綴っている第2弾。
今回の登場人物は、夫婦に息子の計3人。母親と息子が横並び、向かいに父親のテーブル席は一見どこにでもある日常の光景。しかしである。母親と息子はまだ食事をしてるのに、父親は一言もしゃべらず案の定ずっと携帯でゲーム。時間でいうと15分以上は間違いない。相席かと思ってしまうぐらいその間会話は一切なし。前回のコラムとは違い今回は母親がいる。同席している人はどんな気持ちだろうと様子を窺うと、やはり雲行きは怪しいどころかご機嫌は斜め中の斜め。いろんなものが淀み、滞り、鬱積している表情が物語る。見ているこっちがハラハラしてしまうぐらい、女優でもなかなかああはいかない完璧なもの。席の後ろにはお茶の水という土地柄、新しいスキーの板3セット立て掛けてあり、この日は楽しい家族との休日になったのだろうか。
どうしても気になってしまう。
相手がいて、自分がいて、それなのに片方が携帯をイジって返事も曖昧に、心ここに在らずのあの状態。ひと声掛けてくれればまだしも、相手にとっては心の置きどころに困るってなもんで。
これって、あたりまえの習慣になってしまったのかしら
「まとめ。」
人のことだから目に付くのかもしれない。もしかしたら自分も無意識のうちにやってしまってるのかもしれない。そう考えると、知らぬ間に相手に不快な時間を過ごさせてしまっていることが怖くなる。
こういうのが面倒だっていう声が聞こえてきそうだけど、せっかく人と会っているなら一緒に楽しく過ごしましょうよ~
そんな自分は、人といるのが苦手です
それではまた来週!