第百七十話 ナガラ
毎週日曜日は『じろうの道草』コラムの日。
さて今週のお題は、ずっと気になっていたことを言葉にしよう。
それではどうぞ。
「ていねい」
『ながら族』~何かをしながら何かをする人のこと
ラジオやテレビをつけながらじゃないと勉強ができないという習慣からきたもので、『ながら神経症』という立派な名称があるぐらい。指しゃぶりや爪を噛む、貧乏ゆすりなども含まれるようだが、基本的には放置して問題なしという見解。しかし、この”ながら”が問題なのである。
定食やさんや町中華、ファーストフードなど比較的ひとりで入りやすいお店などでよく目にするのが、携帯をいじりながら食事をしている人。私もそのうちのひとりなのだが、ある日を境に見るのをやめた。なぜなら、あまりにも携帯に集中しすぎて注文したものを味わうことなく、皿の上のものがなくなっていたことがあった。ただただお腹が満たされただけで、食事を楽しむことを自ら拒否した気持ちになった。
以前、葉巻やさんの女性スタッフが言っていたことを振り返る。
「葉巻を吸うときは携帯はもちろんすべてを排除して、何時間も葉巻と向き合うようにしている」
若かったこともあり当時は”ストイックなお姉さん”と認定スルーしていたが、いまとなっては納得の行動。ひとつひとつを大事に丁寧に、おろそかにしない姿勢が有意義をもたらしてくれる。そんな簡単なことが理解できるようになるまで、何十年掛かったことだろう。
『ながら族』は、時に効率をもたらしてくれることがあるので良しとして、食事中の携帯いじりに関してはイイことなんて何もない。味わられない食べ物もかわいそうだから、メインを携帯にして充実させるためには食事でなく飲み物ぐらいを添えみたらどうだろう。
きっといい時間が過ごせまっせ
「まとめ。」
バスや電車の携帯は、最高の時間つぶし。
爆音で音楽を聴きながら移動するのは、自分だけの異世界タイム。
た〜だ〜、”ながら”も良し悪しで、どちらも中途半端になるようなら片方に集中することをオススメしたい。並行してやっていることって、50点/50点でどちらも及第点に及ばない。ひとつに集中したら100点とまではいかなくとも、食べたお店の味ぐらいはしっかり人に伝えられるだろう。
いままで丁寧に生きてこなかったな~
それではまた来週!