第百一話 気になりすぎる
梅雨も明けて、夏が始まりました。
夏といったら、花火、そうめん、かき氷。
それと忘れてはいけないのが”甲子園”。
今回はこの”甲子園”にまつわる、どうしても気になって仕方がない話をさせてもらいたい。
それではどうぞ。
「甲子園。」
高校球児たちが白球を追いかけ甲子園を駆け巡る。
試合開始を告げるサイレンの音は、日本の夏の風物詩。若者たちの一生懸命な姿に、貴重な青春時代に、見る人すべてを感動させる。この甲子園で活躍しプロ野球選手になる人、大学に進む人、もしくは野球を辞める人、3年生にとっては未来を賭けた高校最後の熱い暑い夏になる。
今年のWBCでも活躍したダルビッシュ有、大谷翔平も、かつてはこの甲子園の地で躍動したことを昨日のように思い出す。それだけその年の主役であり、ドラフトの目玉として注目されていた。そういう選手がプロ野球やメジャーリーグなどで活躍していく過程を、思い入れを持って応援できるのも甲子園のおかげ。
今年はどんな選手が輝くのか、いまから楽しみだ。
「帽子。」
ひと通り”甲子園”の話をしたところでやっと本題。
先日甲子園の切符をかけた県大会決勝がやっており、ラジオがわりにテレビを流しながら仕事をしていた。そこでどうしても気になってしょうがない出来事を目にしてしまったのだ。
その学校は未だに選手全員スポーツ刈りの坊主頭。体育会系気質が色濃くて、個人的には爽やかで清々しく逆にいまの時代だからこそ格好良い印象を持った。そこが今回の落とし穴。そんな高校球児の個性を出せるとこといったら帽子(キャップ)しかなくて、ツバを曲げたり、上部を折り込んだりとさりげないこだわりを盛り込むもの。
今回の主役でもあるエースピッチャーも、上部を織り込み帽子を浅く被るスタイル。だからなのかどうか定かではないが、1球投げるたびに帽子が飛ぶ。次もそのまた次も途切れることなく全球すべて、帽子が飛ぶ。こうなっては試合どころではない。内容なんて入ってこないどころか、仕事もまったく手につかない。普通に投げて、帽子が飛んで、拾って、被り直して、セットアップ。これを毎球毎球繰り返す。
本人は集中できているのだろうか?
バッターは気にならないのだろうか?
練習中でも毎回帽子が飛んでいるのだろうか?
いろんな考察スイッチが入ってしまう。これだけ帽子を飛ばしていたら、炎天下の中、帽子の意味すら怪しくなってくる。気になり出したら最後、今度は帽子が飛ばない投球を見たくて仕方がない。偶然、飛んだ帽子が頭の上に乗っかったパターンを数球観たが、最後まで投げ切ったので、おそらく100回以上は帽子を飛ばし被り直していた。
とにかくこの試合は、彼に釘付けだった。
「まとめ。」
”毎球”というところが目を奪われたポイント。
こういう思いもかけない出来事が、嬉しくもあり、楽しくもあり、気になりすぎるところでもある。
きっと甲子園が始まったら、そういう選手がいるかもしれない。その時は、どこか片隅で道草次郎を思い出していただければそれだけで十分。
今回は、こんなことがあったシリーズをお伝えする話でした。
それではまた来週。