ボクのメシ

麻布笄軒 広尾本店『ポーク
カツカレー』

#008
自由業
いいてん
ポークカツカレー

“カレー” ”ハンバーグ” ”オムライス”、おまけに ”ミートソース”

なんて聞くと、「子供の頃に好きだったメニュー」とか、それこそ「子供が好きなメニューかな?」なんて想像しちゃうけど、そこに加えて ”ポークカツレツ” ”グラタン” ”ビーフシチュー”と続けば「なるほど ”洋食” か」となるわけで。

もちろん他にも ”エビフライ” とか ”ステーキ” とかまだまだあるんだけど、ここに並んだメニューだけを見ても目新しさを感じないくらい洋食は一般的、もはや家庭料理と言ってもいいほどに身近なったよね。

それも当たり前。

西洋料理が文明開化と共に広がってからもうすぐ150年も経とうとしていて、その間に世界中のいろんな食材が手に入るようになったし、数々のシェフ達が研鑽を積んできたわけだから。

あとはファミレスなんかも増えたし、定食屋とか喫茶店とか居酒屋のランチメニューにも並んでるし、調理器具だって進化したし、調べればレシピもすぐに見れるから家でも気軽に食べられるようになった。

そして ”洋食” のメニューの一つだった ”カレー” は独自の進化を遂げて、ある意味 ”洋食” に代わるほどの一大勢力になった。

「スパイス入れたらなんでもカレー味」なんて乱暴な言葉ができるくらい、カレーの力は強い。しかし古くはイギリス式に始まって、日本風、欧風くらいまでを洋食の範疇とすると、北インド、南インド、タイ、インド、ネパール、パキスタンetc...各国のカレーに加えて、日本で生まれたスープカレーや焼きカレー、カレー丼、カレーうどん、カレーそば、カレーラーメン、カレーパスタ、カレーパン、ご当地カレーなんかも含めたらとんでもないカレーの種類がある。

でだ。
コレだけ広まっちゃうとそれはもうジャンルの幅もそうだけど、ピンからキリまであるわけ。ボクは一食一食を失敗したくない方なので、新しいチャレンジ以外はある程度満足感のあるものが食べたい!そんな時に助けてくれるのが、今回紹介するボクのメシ「カツカレー」なのですよ。

単純に “カレー” だけでもスター選手なのだが、そこに ”とんかつ” が加わる魅力。かつての ”ポークカツ” が既にスター選手だったのに、独自の進化を遂げて ”とんかつ” へと呼称が変わりパワーアップしてるわけでしょ。

まさにトップスター同士の共演。
もうマッスルドッキングだし、ツインシュートだし、ビックバンかめはめ波でしょ。

そんな強い二人の合体技「カツカレー」なので、ちょっとくらいバランスが悪くたって乗り切れるんだけども、気軽だけどちょっといいところで食べたい時もある。

《麻布笄軒 / あざぶこうがいけん》は、ハンバーグとバスクチーズケーキがとにかく人気。他にも色々あるけれど、ここであえて「ポークカツカレー」を頼みたい。

一見シンプルだけどしっかりと主張してくるカレーは、ザクザクのカツのインパクトにも負けずにちゃんとカツカレーでいてくれる。

ポークカツカレー(1,550円)

食べ方は好きに食べてやってください。

ボクはと言えば、
まずカレーを食べようかね。

それからカツをスプーンで切ってみて衣の具合を確かめる。サクッとしてるのは最初だけなので大事にね。いい感じだったらとんかつだけをいっても構いません。ソースを使う時はとんかつにちょっと味がつく程度で。ここからは自由演技です。

一緒に食べてもよし、カツとご飯もよし、カレーだけもよし、もちろんカレーライスもよし。カツにソース派は半分過ぎたらちょっと多めにソースいっちゃいますか。途中からカレーの味変にもなってまた楽しめる。とまぁそんなことやってると残りわずか。

カレーとライスが残ってたらそれを綺麗に食べてしまって、最後はカツ締め。これは揺るぎない。カレーに始まって、最後とんかつで終わる。途中の合わさってる時も味が変わっていく様も楽しんで、最後に別のメニューで締めると、二つ頼んだわけじゃないのに色々楽しめるって寸法ですよ。

普段ならこんな感じでどこでも美味しく楽しめるカツカレーだけど、笄軒ではソースを使わない。それは大衆食堂でもチェーン店でもなく洋食レストランだから。

シェフのこだわりや仕事によって出てきた味を楽しみたい。(あくまで個人的にね。)

いがいとポイントなんだけど、両方ある程度の水準いってたら食べ方で十分楽しめるんだけど、カレーの具とか口あたり、とんかつとのバランス、あととんかつの衣の食感とか下味なんかもちゃんとしてるんですよ。

洋食屋さんのプリン(350円)

デザートには、あえてのプリン。
俗に言う"昔懐かし固めプリン"で甘さも固さもちょうどいい。個人的には ”す” が入ったらダメと教わった世代だから思うとこもあるけど、それもご愛嬌。

間違いないのはバスクチーズケーキなので、そちらをどうぞ!

濃厚なチーズケーキをそのまま食べてもよし、ついてくるメープルシロップをつけてもよし、あしらいのようにふってある塩をつけてもよし、コレまた色々楽しめる。

究極のバスクチーズケーキ(650円)

洋食が一般的になったとは言え、そこはプロの味。あるいは自分で作る人だって、そのために食材揃えて手間暇かけてってそれはそれで楽しいんだけど、こだわりの一皿作った後に材料費とか片付けとか色々考えると、外で食べて良かったなんて思うだろう。

ちょっといい事があった時も、気持ちを上げたい時も、誰かを誘うのにもちょうどいい《麻布笄軒》

そんなとこで食べるボクのメシ「カツカレー」

SHOP INFO

住所:東京都港区西麻布4-6-5 協立興産西麻布ビル 1F
電話番号: 03-3815-6044
営業時間: 11:30~15:00(L.O.14:30) 
     17:00~22:00(L.O.21:00)
定休日:定休日なし(不定休)


営業時間・定休日は変更となる場合がございます。
※新型コロナウイルス感染拡大等により、営業時間・定休日が記載と異なる場合がございます。
ご来店時は事前に店舗にご確認ください。

https://azabukougaiken.gorp.jp/

いいてん

某誌が紹介できないかつてのリアルシティボーイ(現シティおじさん)。スターウォーズ好きを主張し過ぎて、いろんな人が「スターウォーズ好きでしたよね」と言う言葉と共にグッズをくれる。そこかしこで中の人。
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ボクのメシ

																		  『あそこのコレが、どうしても食べたい!』
																		  自分にとって忘れられない味がある。
																		  いつ出会い、なぜ好きなのか。
																		  『ボクのメシ』には、
																		  かけがえのない味がある!