ジョナサン サヴィル

Q. 年齢

60歳

Q. 職業

モデルメーカー

Q. 必需品

パラレルアクションペンチ

どの道具にもこだわりがあるけど、特にパラレルアクションペンチを偏愛している。
このタイプは、パラレル（＝並行）になっているから普通のペンチでは掴めない、まっすぐで長いものを掴めるんだ。

どんな大人になりたい？

10年経っても今やっていることをやり続けていたいね。モデル製作は仕事というよりも、僕の人生なんだ。

もし魔法が使えたらどうする？

人を「直す（＝治す）」ことかな。ものを修理することは日常茶飯事だけど、同じように人を助けることができたら最高だけどね。

タイムスリップできるなら、どの時代へ、何をする？

ローマ時代の建築物や服装が好きだから、ロンディニウム（ローマ時代のロンドン）を見てみたいね。

あなたにとって女性ってどんな存在？

男性より女性の方が好きだけど…それ以外は特に言うべきことはないかなぁ。（笑）

最近、感動した出来事は？

（撮影日の）つい一昨日、孫が生まれたこと。最近の一大ニュースだね。

休日の過ごし方？

休日って何…？（笑）
家にあるものの修理やガーデニングなど、仕事の延長のようなことをしているから休みという感覚はあんまりないんだ。

いまの悩みは？

世間に出回ってる”疑似科学”が怖いね。

自分の中の強みって何？

「Competent=（技術がある）」もしくは「persistent=（持久性がある、長く続けることができる）」かな。

好きな言葉は？

「Learning=（学ぶこと）」。

僕も常に学び続けていきたいから。

好きな映画は？

『シンドバッド黄金の航海／The Golden Voyage of Sinbad』
この仕事に興味をもつきっかけになった映画なんだ。

あなたの一曲は？

毎日変わるけど、今日の気分は
Talking Headsの 『Once in a Lifetime』かな。

100万円もらえたら何に使う？

迷いなく全部孫に投資する！

最後の晩餐に何食べる？

質素にパンとチーズ。キリスト教的なことではなく。（笑）

あなたの誇れることはなに？

（即答で）家族！

あなたが思う、GOB（Good Old Boy）とは？

人を尊敬することができて、「自分の場所」を持っている人。

編集後記

暑い夏の日に撮影させてもらったモデルメーカーのジョナサン。十代前半でものづくりや映画の世界に憧れて、曰く「趣味とも仕事ともつかない」この職業一筋で生きてきたという職人気質の彼は、毎日このイースト・ロンドンの最果てのワークショップで黙々とモデル製作に没頭。職人とは言っても、物腰がやわらかくお茶目で、仕事場を案内してくれている間もずっとおしゃべりが止まらない。

彼の仕事は映画やテレビ、博物館などに発注された人形や模型を製作すること。全てが手作業で信じられないほどのディテールが施された作品のひとつひとつに、膨大な手間と時間がかけられている。「世の中はコンピューターグラフィックに移行しつつあるけど、質感や温かみ、キャラクターのあるモデルに勝るものはない」と語るジョナサンに、強く同意した編集だった。

ロンドンのヒト

撮影・編集：柳田愛子
ロンドン在住フォトグラファー＆ジャーナリスト
オンラインのコーヒービジネスを経営する傍ら、ファッション＆カルチャー誌向けに写真撮影＆執筆活動を行っている。

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