トーマ・ルグラン /  Thomas Legrand
ボクのヒト
#025
『"知恵" とは、善良な人のもとへ
時の流れとともにやってくるもの...』

トーマ・ルグラン /
Thomas Legrand

Q. 年齢
47歳
Q. 職業
ソムリエ
フレンチレストラン『narro』オーナー
Q. 必需品
ワインオープナー

僕はマテリアスト(物質主義)ではないんだよね...物への執着がない。
どんな時も毎日ポケットに入っているもの。
それがワインオープナーなんだ。

どんな大人になりたい?

どんな場所でも、適応力のある大人でありたい。

もし魔法が使えたらどうする?

人の手によって破壊してきたものを修復して復興させたいな。

タイムスリップできるなら、どの時代へ、何をする?

新石器時代の終わりに行って、人類の文明を見てみたい!

あなたにとって女性ってどんな存在?

ふとした瞬間、 "最高の人類" だなぁ...と感じることがある。

最近、感動した出来事は?

僕のお店のシェフに感動したよ。
オリジナリティとクリエイティヴィティを兼ね備えた彼の才能にね!

休日の過ごし方?

妻と一緒に仕事をしているし、お店の定休日は月曜日だから週末に休むことはほとんどないんだ。
だから事前に計画を立て、年に3回以上は "ミニ・バカンス" に出掛けてリフレッシュするのが定番。

いまの悩みは?

有能でやる気のあるスタッフを見つけることかな。
自分のこと!?... そうだなぁ、、 "自由な時間" が欲しいかな。

自分の中の強みって何?

●Empathy(エンパシー)
*相手の立場になって物事を理解する能力
●Tough(タフ)
●Generous(寛大、度量が大きい)
●Good Memory(記憶力が良い)


好きな言葉は?

amour(アムール=愛)

好きな映画は?

"千と千尋の神隠し" が好きだよ。
大人の比喩的映画だと思う。

あなたの一曲は?

"Gabriel Fauré – Pavane, Op. 50"(ガブリエル・フォーレのパヴァーヌ、作品:50)。
まるで夢かと思うような、詩的なパートが何とも言えないね...

100万円もらえたら何に使う?

妻との楽しい旅行を計画する!

最後の晩餐に何食べる?

『ris de veau / リ・ド・ヴォー(仔牛の胸腺)』
あわせる飲みものは、"Yvon Métras(イヴォン・メトラ)" の フルーリーキュヴェ・リュルティムの2005で決まり(笑)

あなたの誇れることはなに?

僕のお店《narro》
そして...奥さん!

あなたが思う、GOB(Good Old Boy)とは?

"知恵" とは... 善良な人のもとへ、時の流れとともにやってくるものでしょ。
人の話をよく聞いて...その教えを自身に役立てる。そういう事を、大切だと思える人のことだと思う。

編集後記

Quartier latin / カルチエ‐ラタン (パリのセーヌ川左岸の区域)は、パリの中でも最も古く筆者が住む愛すべき地区。この辺りを歩いていると、興味深い"パリジャン"達に遭遇する。

Place de la Contrescarpe(コントレスカルプ広場)という小さな広場の周りには、数10軒ものカフェやレストランが連なり、いつも賑わいをみせている "地元の顔" のような場所。
そんな立地に、今回紹介をしたThomas(トーマ)のお店《narro》もある。

レストランが多い激戦区なのだが、コスパも良く・上質な料理を提供するお店として瞬く間に話題となり、オープンしてまもなく、評判のフレンチレストランに。

そんな人気店のオーナー兼ソムリエのThomas(トーマ)は、舞台映えするハッキリした目鼻立ちにくわえ、ラグビーで鍛えたガッチリとした体格で、何処にいてもとても目立つ。一緒に働いているThomas(トーマ)の奥さんが『彼は口下手で...」と私に教えてくれたが、確かに取材中も無駄なおしゃべりはしないフランス紳士だった。いつも落ち着いた口調だが、ユーモアもあって愛妻家。ほろ酔い気分になると、すぐにビズ(キス)をしたがるところも、何だか愛らしい。

月曜の休日は、『仕事を任せたまま、飲みに行ったきりなかなか戻らないの...」と、Thomas(トーマ)の奥さんは愚痴をこぼすけれど、そう話す彼女は嬉しそうに笑っている。

何をしても許されてしまいそうな "童心" を持ちあわせる彼のほんわかした雰囲気に、どこか安堵感を覚えてしまうのは筆者だけでないだろう....ww

彼の誕生日には、お店に友人知人が集まってバースデーパーティーを開催するのも定番となり、毎回多くの人たちが祝うのだそう。

みんなに愛される、我らが "Quartier latin / カルチエ‐ラタン"のGood,Old-Boy!私は今日も、Thomas(トーマ)いるかな!?と...ついついお店を覗きにいこうと思ってしまうのです(笑)

https://www.restaurantnarro.fr/ja/
ミスター・アウル イメージ

パリのヒト

撮影:吉田タイスケ
写真家、フランス在住。ライフスタイルを中心に、主にエディトリアル 分野で活動中。
犬猫と現代アートが好き。著書に吉田パンダ名義で「いぬパリ」 (CCC メディアハウス)。 長年住んだパリを離れ、三年前からノルマンディー地方で田舎暮らしを始めている。
趣味はキャンプとピアノ。愛車はフォルクスワーゲンT3ヴァナゴン1986。


編集:横島朋子
パリ在住ジャーナリスト&コーディネーター
ガイドブック、ファッション雑誌、タレント本、TVなど多岐に渡り活動。

Instagram
@tomokoyokoshima
@presse_parisienne
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ボクのヒト

																		  歳を重ねないと、出せない格好良さがある。
																		  シブさ、洒落っけ、奥深さ。
																		  まるで珈琲のようだけど、どう生きてきたかをあらわす無二の表情。
																		 『ボクのヒト』は、人生の物語りなのである!