『コート』
〜とある粋な休日
自分に合う服ってなんだろう。
ある程度歳を重ねるとトレンドとか着飾ることに興味はない。これからはシンプルでいつまでも着られる本当にいいモノがほしくなる。前回のアナトミカ『デニムと革靴』に続き、今回は『コート』をメインに取り上げてみようと思う。ファッション誌編集長を長年務めてきた主宰が、GOB読者にオススメしたい最高のブランド「ANATOMICA アナトミカ 」。
存在感のある『コート』だからこそどんな格好にも合うものが欲しい。大人のカジュアルさに上品さを併せ持つ冬の装いに仕上げてくれる、GOB読者には必須アイテム『定番コート』をとくとご覧あれ。
浅草橋という土地柄ショップ周辺にも魅力的なスポットも多数あるので、こちらも併せてご紹介したい。散歩がてら、<とある粋な休日>を過ごしてみてはどうだろう。
ブランドについては前回の記事をチェック。
1度で2度楽しめる良質コート
ブランドの不朽の名作、シングルラグランコート。
2012年に登場してから冬の定番となっているこのクラシカルなリバーシブルのコート。英国にある老舗生地メーカーのウール地を片面へ、高い撥水性を誇るシンプルなオリジナル生地をもう片面へ配しているのが1番の特徴だ。普段、柄物などに抵抗がある人も落ち着いたカラーのこのチェックなら取り入れやすいのではないだろうか。
ゆとりを持ったシルエットはインナーを選ばず、さらに肩の位置を定めないラグランスリーブとなっているので、体型問わずさらりと羽織れるのもうれしいポイント。動くたび優雅に裾がなびき、全体をすっきりとスタイリッシュに仕立ててくれるこの1着。
カジュアルな服 の多い休日のみならず、スーツとも好相性のためぜひ合わせて着用してほしいものだ。
¥198,000(税込)
これぞ、1着は持っておきたいテッパンコート!
デニムにもスーツにも、2ウェイコートの最高峰。
大人にこそ着てほしい1着!
“かわいい”ではなく『シック』に着こなすダッフルコート。
ダッフルコートといえば幼いイメージを持つ人が多いと思うが、実は漁師の防寒具から始まり軍服として着用されていた。そして戦争が終わった1940年代に、デッドストックされていたダッフルコートが一般人へ広まった歴史がある。
紹介するコートもその当時のデザインがベースとなっている。風や冷気の侵入を防ぐために密度の高いメルトン生地を使用し、丈はロング。手袋をしたまま着脱ができる木製のトグルボタンに麻紐のループ、冷たい外気が首元へ入らないようつけられたチンストラップと、細かい部分まで忠実に再現されている。
知れば知るほど奥が深く愛着も湧くこのダッフルコートは、一生モノ確定アイテム。
¥132,000(税込)
リース時にGOB主宰が一目惚れしたダッフルコート。あの様子だと、そのうち購入するのではないかと容易く想像できる。大人のダッフルコートはスマートで柔らかい印象を抱かせてくれる。
〈INFOMATION〉
アナトミカ 東京
東京都中央区東日本橋2-27-19 SビルB1F-1F
070-3144-0378
13:00 - 19:00(火曜定休)
https://anatomica.jp
<とある粋な休日@浅草橋>
アナトミカの帰り道、せっかく来たんだから<粋な休日>を過ごしてみるのもいいんじゃない!
浅草橋を散策したら、ランチや休憩、手土産なんかも忘れちゃいけない。大人を楽しむ時間をどうぞ。
腹ごしらえランチ
粋なひとときを味わう、江戸前の十割手打ち蕎麦<あさだ>。
1854年創業、八代目に渡る歴史を持つ。石臼挽きの自家製粉で打たれるうっすらと緑がかった蕎麦は、風味豊かで歯切れも良い。少し甘みのあるつゆと共に啜る手が止まらなくなる。サクッと揚げた天ぷらを合間に挟みつつ、気づけば完食してしまう。食後には、これもまた蕎麦の風味が広がるそば茶プリンがおすすめ。ちなみに蕎麦猪口や薬味入れなどに描かれた絵柄は、日本画を嗜む七代目がデザインしたオリジナル。
〈INFOMATION〉
あさだ
東京都台東区浅草橋2丁目29-11
03-3851-5412
(平日/土曜)11:30 - 14:00、17:00 - 20:00
(日曜/祝日/第1・3月曜定休)
散策するならココ!
徒歩圏内で巡れる神社でリフレッシュ。
厳かな空気に自ずと背筋がシャンとする神社。独特な空気が流れているが全く嫌な感じではなく、気分が晴れるような心が穏やかになるあの空気感を味わおう。しっかりとマナーを守り、各々の神社にまつわる様々なご利益を授かるのも、大人ならではの休日になりそうだ。
柳橋須賀神社 <目的完遂><病気平癒>
鳥越神社 <出世開運><子育て><諸願成就>
杏岡八幡神社 <勝負運><健康長寿>
ちょっと休憩!
店内のデザインも手がけた、多才な店主が営むアットホームなカフェ<葉もれ日>。
古民家を活かした、洒落ていながら気取らない空間が落ち着く。そんな店内に一足踏み入れると、デザイナーや工芸品作家など様々な顔を持つ店主が暖かく迎えてくれる。そんな彼がハンドドリップで丁寧に淹れるコーヒーがまた美味い。日本では珍しいインド産の豆も取り扱い、酸味と 味のバランスが絶妙。スパイスの調合から作られたチキンカレーは、一口食べれば止められない逸品。
〈INFOMATION〉
葉もれ日
東京都台東区浅草橋3丁目4-4
03-6339-9139
(平日/土曜)11:00 - 18:00
(日曜定休)
おみやげにいかが?
訪問時に携えたい老舗の銘菓<梅花亭>。
1850年創業といわれている、正真正銘老舗の和菓子店。かつて著名人にも愛されてきた銘菓は、創業当時から販売している、いわゆる焼き物と餅物。モチモチの皮に口当たり滑らかなうぐいす餡を包んだ<三笠山>。薄い求肥(ぎゅうひ)の皮で粒あんをたっぷり包んだ<小福餅>。どちらも甘さ控えめで、お茶との相性も抜群。季節感を一目で感じられる煉きりの生菓子もまた、職人の個性が光り目でも楽しめる美しい仕上がり。
〈INFOMATION〉
梅花亭
東京都台東区柳橋1丁目2-2
03-3851-8061
(平日)8:30 - 18:00
(土曜)8:30 - 17:00
(日曜/祝日定休 )
アナトミカの第3章 『帽子とバッグ』〜とある洒落た休日 へ続く